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大阪のスラムと盛り場 近代都市と場所の系譜学

加藤政洋

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784422250274
ISBN 10 : 4422250272
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2002
Japan

Content Description

本書は、ヴァルター・ベンヤミン『パサージュ論』の一文を導きとして、現在では「ミナミ」として知られる大阪の旧市街地南部の歴史を1880年代(明治中期)〜1920年代(大正・昭和初期)のなかで観察し、盛り場、貧民街、市場、商店街、遊廓など、さまざまな場所の創出や変容、そしてその消滅を「場所の系譜」としてたどり記述する試みである。

目次 : 第1章 大阪の「市区改正」計画―悪疫流行時の衛生行政を中心に/ 第2章 「名護町」取り払い計画―大阪初のスラムクリアランスをめぐって/ 第3章 木賃宿街「釜ヶ崎」の成立とその背景/ 第4章 黒門市場の成立事情/ 第5章 盛り場「千日前」の系譜/ 第6章 飛田遊廓以降の花街と土地開発/ 第7章 消費される都市空間―遊歩者たちの足どりと語り

【著者紹介】
加藤政洋 : 1972年、長野県生まれ。1991年、長野県立諏訪清陵高等学校卒業。1995年、富山大学人文学部人文学科卒業。2000年、大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程修了。文学博士。専攻は人文地理学。現在、流通科学大学商学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • chang_ume

    近代大阪の盛り場・スラム・市場・遊廓(千日前、名護町、黒門市場、飛田など)。人びとの活動が集中する「場所」について、形成過程を同時代史料の多数引用から物語る。通説・俗説で流布された一系的な説明・由緒とはまた別の事情を、場所のなりたちにおける非連続性に着目しながら再構築する試みは、著者が意識するところの「系譜学」(フーコー)に通じるものです。ただその試みは、同じく著者が重視する「遊歩者」の視点(ベンヤミン)とやや摩擦を生んでいるような気もして、読者としては解読にむずかしさを感じるところもあったかなあ。

  • わ!

    大阪の歴史だ。タイトルから察して、もっと黒歴史な内容なのかと思ったのだが、意外にあっさりと書かれている。それでもちゃんと、釜ヶ崎の成り立ちや、飛田遊郭の成り立ちが読み解けるようになっている。でもこの様な本を読んでの感想としては変かもしれないが、やっぱりこの様な後ろ暗い大阪を、誰よりも見事に描き上げてくれるのは、織田作之助さんである…とつくづく思い直した。この本の最終章も織田作之助さんの文章を取り込んで、とても美しく締めくくられている。

  • さこう

    駄作・最後の色街 飛田 を書いた井上理津子さんにちゃんと読んで欲しい本です。本書は出版意図が明確です。自分の頭と足でよく調べ、通説にも疑問を突き付けています。他人のブログを転載してません。

  • やぶチャン

    キッチリした資料を参考に書かれていて裏付けも非常にはっきりしていました★4.5

  • おたきたお

    著者は1972年生まれの流通科学大学商学部専任講師(当時)。論文調の本著は一般書としては読みにくい。系譜を辿る中で、明治期の新聞の役割(世論の醸成)が良くも悪くも読み取れる(煽りの要素大)。それは、昔も今も変わらないように思える。注意したいものだ。

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