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ISBN 10 : 4623090930
Content Description
地域研究とは、フィールドワークなどを通じて、その地域の固有性を描き出し、他地域との比較をすることによって、世界をあらためて理解しようと試みる学問である。テレビや新聞、インターネットのニュースでは、貧困、格差の拡大、移民・難民、紛争など世界各地の出来事が連日報道されている。本書では、いま日本にいる自分たちと世界の出来事とがどのように結びついているかを考えるために、その視点と具体的な方法を提示し、グローバリゼーションに伴う「グローバル・サウス」での諸問題を読み解く「地域研究」へのアプローチを紹介したい。
目次 : 第1部 「地域」から「世界」へ―グローバル・サウスからのアプローチ(地域研究とグローバル・サウス―理論とそのアプローチ/ 地域研究のアプローチ―図書館とフィールドの間で)/ 第2部 貧困―グローバル・サウスの経済的形成(グローバル・サウスと「途上国」―途上国とは何か?/ 貧困の系譜と地域研究―「開発」の矛盾を克服するために/ 貧困削減の機械か?土地収奪か?―ラオス北部の中国企業のバナナ栽培が小規模農民の暮らしに与える影響)/ 第3部 移民・難民―グローバル・サウスの越境する人々(ドイツにおける難民問題―ジェンダーの視点からの分析/ 「移民問題」「難民問題」の起源―ドイツ領南西アフリカ/ナミビアを中心に考える/ 北の大地のベトナム人―技能実習生と北海道の地域社会について考える)/ 第4部 紛争―グローバル・サウスにおける政治変動(紛争とはどんなものだろうか―アフリカの紛争から学ぶ/ 実体と虚構のはざまを生きる―南スーダンの人々からみた「民族紛争」/ 「沖縄問題」をつきくずす地域研究の視点―グローバル・サウスとしての沖縄)/ 第5部 開発―グローバル・サウスにおける国民国家の再編成(グローバル・サウスと開発援助―貧困削減レジームの変容を中心に/ 地域研究をジェンダー化する試み―タイの事例から/ 国家再編成における教育政策と国際支援―モンゴルの事例から/ グローバリゼーション時代の地域研究―アフリカ二国比較地域研究序説)
【著者紹介】
児玉谷史朗 : 一橋大学名誉教授
佐藤章 : アジア経済研究所主任研究員。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)
嶋田晴行 : 立命館大学国際関係学部教授。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。博士(グローバル社会研究)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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