Books

「神国」日本 記紀から中世、そしてナショナリズムへ 講談社学術文庫

佐藤弘夫

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065121269
ISBN 10 : 4065121264
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

われわれが漠然ととらえている「神国」という言説。しかし、元来、この思想は日本の優越性を表すものでも排他的なものでもなかった。「神国」とは何なのか―。古代から中世、近世、近現代と変容を遂げてきた神国思想の形成過程と論理構造を、史料の精緻な読解によって描き出す、日本人の精神史。既成概念を鮮やかに覆す思想史研究の意欲的な挑戦!

目次 : 序章 神国思想・再考への道/ 第1章 変動する神々の世界/ 第2章 神と仏との交渉/ 第3章 神国思想の成立と変容/ 第4章 神国思想の歴史的意義/ 第5章 疎外される天皇/ 終章 神国の行方

【著者紹介】
佐藤弘夫 : 1953年生まれ。東北大学文学部史学科卒業。同大学大学院文学研究科博士前期課程修了。東北大学大学院文学研究科教授。専門は日本思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • さとうしん

    中世日本の「神国」思想とは、日本は仏・菩薩が垂迹した神が国土を守っており、仏・菩薩が直接守る天竺・震旦といった「仏国」とは異なるというもので、他国への優越性ではなく特異性を主張したものであるという主張を軸に、鎌倉新仏教の弾圧や蒙古襲来について議論を進める。この著者の見立てが正しいとすれば、「ナンバーワン(=優越性)よりオンリーワン(=特異性)」という発想が案外日本の伝統に則っているのではないかということになりそうだが…

  • Masakazu Fujino

    「神国」日本の意味は近代までは、他国に対する優越を示すのではなく、むしろ辺境な特異な国としての、神国であったのだ。面白かった。

  • 青雲空

    読んでてとても楽しかった。知識、教養を積み上げることの大事さを感じますね。 安倍やら日本会議の何と薄いことよ。こんな連中に牛耳られては国が滅ぶ。 対抗するにはやはり学問です。

  • politics

    「日本書紀」などをもとに天皇を中心に据えた「神国」思想は、律令制の崩壊を契機に変容し始め、中世になると本地垂迹思想により仏・菩薩という普遍的存在が現世に垂迹し神として登場するという思想になったのだとする。主に著者は中世思想等が専門のため中世以降は記述が薄いが「神国」思想の概観を得る分には十分だろう。ただ中世神話との関係についてはもう少し言及が欲しかったかなと思う。また近世における本居宣長の思想についても言及が欲しかったかなと思う。

  • 日輪

    古代における神国思想は自民族中心主義ではなかった、中世における神国思想は本地(仏)なしには成立しない思想だった、という主張には新鮮さを感じた。『神皇正統記』にナショナリズムの萌芽を見出す言説を読んだことあるけど、実は同じ書物の中で仏教的世界観を持ち出していて、天皇の絶対性も否定しているというのは驚いた。室町以降の説明は駆け足で残念だけど、明治の神仏分離や戦時中の『国体の本義』などは、今の社会にも影響を与えてるのだなと思った。長めの後書きも良かったけど、近代西洋の思想との絡め方は個人的には不満足だった。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items