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黄落 新潮文庫

佐江衆一

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101466071
ISBN 10 : 4101466076
Format
Books
Publisher
Release Date
October/1999
Japan

Customer Reviews

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • じいじ

    人、誰にも訪れる老齢による衰え。私も80歳を前にして、散歩時にそれを痛感しています。さて本作は、老いた夫の両親を懸命に介護する還暦間近な息子夫婦、とりわけ妻であり嫁の姿を克明に綴った物語です。嫁と舅姑との軋轢が、とてもリアルに描かれていて読むのが辛い場面もあります。その原因が舅の「子が親を介護するのは当たり前」と決めつける身勝手にあります。明日の我が身と思うと恐怖感を覚えずにはいられません。とても切なく侘しい気持ちになる重い小説ですが、読んでよかったと思う力作です。一人でも多くの人に読んでほしい本です。

  • おか

    久し振りに付箋で一杯になったが 読み終わって暫く経った今になってみると、結局は男と女の生き方、感じ方、表現の仕方の違いなのだと思う。男目線で書かれたこの本を読んで、さもありなんと隣の主人を盗み見てほくそ笑む。そして、歳を重ねてもこの違いは当たり前だが、縮まらない。私は娘達から お父さんが亡くなってから死ぬように(笑)言われているので、この母の様に自分の死が近づいたら主人の首をしめるかも(笑)あとがきに書かれている様に夫だから妻だから、男だから女だからという枠組みを外し、人間としての付き合い方をしていきたい

  • KEI

    自分が老老介護に片足を踏み入れている立場として、読むのが辛い作品だった。次第に衰えてくる父母の姿に戸惑い、怒り、認知症になって変わってしまった母親の死を望んでいる主人公「こうなった母には死んでほしい。こんな母から一日も早く解放されたい」と、思いつめていく。読みながら、老老介護の現実を突きつけられ、目を背けたくなる。誰しも、子は親が幸せな最期を迎えさせてあげたいと願うだろう。「長寿」とはそれすら叶えられないものなのか。ラストの言葉「自然にまかせるしかないね」が余りにも切なかった。長寿を喜べない現実は哀しい。

  • yumiha

    「身につまされた」と言った夫の本棚から。約30年前のベストセラーだが、初老60代の夫婦が両親の介護を担わなければならないストーリーは、現在でも団塊の世代の介護に当面している団塊ジュニアの必読書だ。平均寿命と健康寿命には約10年ほどのタイムラグがある…つまり約10年は介護(誰かの世話)を受けながら暮らす生活が続くという現実。嫁という立場の蕗子に共感しながら、語り手の夫のトモアキには反発しながら読み進む。特に92歳のじいちゃまの身勝手な言動には嫌悪感が先立ち、お付き合いしたくない、と強く思った。

  • 背番号10@せばてん。

    【1995_ドゥマゴ文学賞】2000年8月1日読了。老老介護。ただし、あらすじは忘却の彼方。

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