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石が書く

ロジェ・カイヨワ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784422440361
ISBN 10 : 4422440365
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

聖なるもの、遊び、神話、詩学、夢といったテーマを縦横に論じてきた「知の巨人」カイヨワが、自らの石コレクションをもとに、“石の美は、普遍的な美の存在を示している”と論じた、他に例を見ない論考。

目次 : 石のなかの画像/ あばら屋石/ 夢の石/ セプタリア/ ジャスパーと瑪瑙 石の書法―世界の構造/ トスカーナの石灰岩/ 生命の参入―別の書法

【著者紹介】
ロジェ・カイヨワ : フランスの文学者・批評家。1913年フランスに生まれる。シュルレアリスト・グループとの短い交流ののち、1937年にバタイユらとともに「社会学研究会」を設立。1952年にはユネスコが発行する国際的な学術誌『ディオゲネス』を創刊して編集長となる。『神話と人間』(1938)からはじまる著作のテーマは、神話・聖性・遊び・戦争・幻想芸術・夢など多岐にわたり、「知の巨人」と称される。遠く離れた領域の知を結びつける方法論「対角線の科学」を提唱した。1978年没

菅谷暁 : 1947年生まれ。東京大学文学部仏文学科卒業。東京都立大学大学院仏文学科博士課程退学。科学史・文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • アキ

    1975年に翻訳された本を、新たな翻訳と装幀で出版したもの。ブックデザインと石の写真の色調や濃度を補正したのは山田英春。西洋だけでなく、東洋においても石の美に魅せられてきた人類の歴史を感じさせてくれる。幾何学的な紋様にも景色や物語を見出そうとする人間の習性は、瑪瑙やジャスパー、あばら屋石、セブタリアなどふんだんに見られる。フランスの文学者ロジェ・カイヨワの文章は難解で理解不能だが、これらの写真を見ると、人間が作り出す美は自然が作り出す作者のいない美の中のほんの一部でしかないことがわかる。

  • ショア

    石の写真集かと思い図書館で気軽に手に取るがやばい本だった。フランスの思想家であるカイヨワの書。原書1970年。初翻訳書が1975年に刊行、印刷品質が現代ほど良くなく、実物とずれていたようで2022年に新翻訳書として本書を刊行。 石に描かれた絵。宝石はあまり興味がないが風景画のような模様と絵画は美しい。なんだか実物を見たい、欲しい気持ちにさせる。 スペインのセプタリア。瑪瑙。ジャスパー。トスカーナの石灰岩。宇宙望遠鏡で見えるあの写真ぽいから好みなんだろうか。 と思って役者あとがきを読んで衝撃を受けた。

  • 内島菫

    ここでもミーメーシスの問題が顔を出す。通常それは単なる自然の模倣と解される。が、ミーメーシスを自然の表面をなるべくそっくりにうつしとるような模倣ではなく、自然の本質や核心部分を探究するという意味での模倣ととらえるならば、「石が書く」ものと人間が(芸術として)つくるものとの間には、最初から繋がりがある。カイヨワのいうように人間自身も自然の産物であり、対角線もしくは対蹠地の位置にある石と人間は、やはり最初から線で結ばれる。これもまたカイヨワが述べるが如く宇宙はひとつだからという理由で。

  • taku

    断面模様が掻き立てるイマジネーション。書かれているのは幾星霜の地球活動記録。そこに意図はないのだけど、絵画や古代の壁画のようであったり、鉱物には美や神秘を感じさせる魔力がある。人の一生が及ばない時間軸に「知の巨人」が思考を巡らせ言葉を書く情趣。最初の章1ページ目、こんな表現で石の美を語れるなんて嫉妬してしまうね。子供時代に海辺や川辺で珍しい石を探し、見つけて喜んでいる自分を思い浮かべた。コレクターはあれの延長上にいる人じゃないのかな。

  • lovemys

    石愛がすごい! こんなに語られたら、鉱石がすごく有り難いものに感じてしまう。もともと鉱石が好きなので読んでみた本だけど、カイヨワさんの石愛がすごすぎて、私ごときが鉱石好きとか言っているのが申し訳なく感じてしまった。遥か昔から、その美しさに魅せられた人々によりコレクションされ、売買されてきた鉱石たち。自然が創る美しさの偶然性。長い時間をかけて出来上がった姿に出会える瞬間。その年月の積み重ねを所有する恍惚感。その全てに美を感じた。鉱石にこんなに浪漫があるとは! カイヨワさんだから描けた世界観は美しかった。

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