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アデル 人喰い鬼の庭で 集英社文庫

レイラ・スリマニ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087607659
ISBN 10 : 4087607658
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ゴンクール賞作家レイラ・スリマニ、女性の性依存症を描いた衝撃のデビュー作。

夫以外の男とのセックスでしか
満たされないアデル。
医者の夫、かわいい息子、
望んだものは、全て手にいれたはずなのに――。

アデルは公園を走る。4日間で32キロ走り、アルコールを絶ち、早寝を心がけ、1週間は我慢できた。しかし、今夜はじっとりとした悪夢で目覚め、もう「それ」しか考えられない。愛撫されたい。人喰い鬼の庭で人形になりたい……。医者の夫を持ち、息子にも仕事にも恵まれたアデルはなぜ、夫以外の男とのセックスなしには生きていけないのか!? そして、妻の真実を知ったとき、夫がとった行動は!?

【著者略歴】
レイラ・スリマニ
1981年モロッコ生まれ。フランス人とアルジェリア人の間に生まれた母、生粋のモロッコ人の父をもつ。モロッコのフランス人学校を卒業後、パリ政治学院に入学するためパリに移住。卒業後は舞台女優を目指したが、パリのビジネス・スクールで再び学んだ後、ジャーナリストに。デビュー作である本作が大きな話題となる。16年、二作目の『ヌヌ 完璧なベビーシッター』でゴンクール賞を受賞。17年11月、仏マクロン大統領より「フランコフォニー担当大統領個人代表」に任命された。既婚。二児の母。

松本百合子(まつもと・ゆりこ)
翻訳家。上智大学仏文科卒。訳書はゴンクール賞受賞作『ヌヌ 完璧なベビーシッター』レイラ・スリマニ(集英社文庫)、『生きながら火に焼かれて』スアド(ヴィレッジブックス)など多数。2001年よりパリに暮らし、『ゆっくりたっぷりパリ暮らし』(角川文庫)などのエッセイも。

【著者紹介】
レイラ・スリマニ : 1981年モロッコ生まれ。フランス人とアルジェリア人の間に生まれた母、モロッコ人の父をもつ。モロッコのフランス人学校を卒業後、パリ政治学院に入学するためパリに移住。卒業後は舞台女優を目指したが、パリのビジネス・スクールで再び学んだ後、ジャーナリストに。2014年、デビュー作である『アデル―人喰い鬼の庭で』が大きな話題となる。16年、二作めの『ヌヌ 完璧なベビーシッター』でゴンクール賞を受賞。17年11月、仏マクロン大統領より「フランコフォニー担当大統領個人代表」に任命された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ゆのん

    レイラ・スリマニのデビュー作。2作目で、ゴンクール賞を受賞した『ヌヌ 完璧なベビーシッター』と同様に本作も社会と女性の繋がりを描いている様に思える。アデルは本作の主人公で性依存症の女性。夫は医者、可愛い息子もおり、本人はジャーナリストと他人から羨ましく思われる状態でありながら、その内には満たされない思いと彼女をも食い尽くそうとするかの様な怪物が巣食っている。あからさまな性描写が多々あるもののいやらしさよりも彼女の欲望と葛藤が全面に出ているように感じる。衝撃的な作品を紡ぐ作者の次作が今から気になる。

  • 星落秋風五丈原

    裕福な医者の夫、カワイイ息子、傍から見ると何不自由ない生活を送っているはずなのに絶えず渇望している女性。外見からはとんでもない女性に見えるのだが彼女の苦しみは誰にもわからない。

  • くさてる

    医師の夫と幼い息子を持ち、パリでジャーナリストとして働くアデルには、抗えない性への依存があった。どれだけ自制しても、ほんのわずかなきっかけでアデルは夫以外の男性との性交渉を求めてしまう。繰り返すその行為はやがてアデルの生活を蝕んでいって……という話。官能的な内容ではないし、トラウマがどうこうとか性依存症からの回復という話でもない。ただ荒涼とした主人公の心象風景と夫とのディスコミュニケーションが続く内容で、ちょっとしんどかった。山崎まどかさんの解説は分かりやすくて、本編を理解するヒントをもらいました。

  • アヴォカド

    『ヌヌ』(面白かった)で注目の作家。解説には丁寧にいろいろ書いてあるが、しかし結局のところ、嫌な味の小説だったな。

  • 刳森伸一

    性依存症の女性を主人公にした小説。と書くと扇動的だが、実際には、その女性の心理と状況(移民であることなど)から女性や移民といったマイノリティの問題を浮き彫りにする硬派な小説。特に主人公の苦しみ(依存症)の原因を主人公自らも、そして読者もはっきりとは分からない状況の中で、ある種淡々と綴る繊細さに作者の力量がみえる。デビュー作ということもあってかやや散漫な気もするが、熟読する価値のある小説だと思う。

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