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ISBN 10 : 4336066744
Content Description
ジョン・ソーンダイク博士は、20世紀初めに数多登場したシャーロック・ホームズのライヴァルたちの中でも最も人気を博した名探偵である。当時最新の科学知識を犯罪捜査に導入、顕微鏡をはじめ様々な実験器具を用いて証拠を調べ、事件の真相をあばいていく法医学者ソーンダイクの活躍は読者の喝采を浴びた。また短篇集『歌う骨』では、最初に犯人の視点から犯行を描き、次に探偵が手がかりを収集して謎を論理的に解き明かす過程を描く「倒叙ミステリ」形式を発明した。真相解明の推理のロジックに重きを置いた作風は、現在も高く評価されている。本全集は、ソーンダイク博士シリーズの中短篇42作を全3巻に集成、初出誌から挿絵や図版を収録し、完全新訳で贈る、探偵小説ファン待望の決定版全集である。
第1巻は、「アルミニウムの短剣」他の有名作を含む記念すべき第一短篇集『ジョン・ソーンダイクの事件記録』(1909)と、倒叙形式の発明でミステリ史における里程標的短篇集『歌う骨』(1912)に、作者自身による名探偵紹介「ソーンダイク博士をご紹介」を収録。
目次
《ジョン・ソーンダイクの事件記録》
まえがき
鋲底靴の男
よそ者の鍵
博識な人類学者
青いスパンコール
モアブ語の暗号
清の高官の真珠
アルミニウムの短剣
深海からのメッセージ
《歌う骨》
まえがき
オスカー・ブロドスキー事件
練り上げた事前計画
船上犯罪の因果
ろくでなしのロマンス
前科者
付録 ソーンダイク博士をご紹介
解説 渕上瘦平
【著者紹介】
R.オースティンフリーマン : 1862年、ロンドンのソーホーに生まれる。ミドルセックス病院付属医科大学で医師資格を取得。黄金海岸(現ガーナ)に植民地付医師補として赴任中に黒水病で倒れ、帰国後も後遺症に悩まされる。友人医師との合作でクリフォード・アシュダウン名義による怪盗ロムニー・プリングル物の短篇を雑誌に発表、好評を得たのを機に専業作家となる。当時最新の科学知識や実験器具を駆使したソーンダイク探偵譚は人気を博し、シャーロック・ホームズ最大のライヴァルと目された。1920年代に入ると長篇中心に移行し、英国探偵小説界の巨匠として長く活躍を続けた。1943年死去
渕上痩平 : 英米文学翻訳家・海外ミステリ研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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