Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

• やすらぎ

  読了日：2021/08/22

  壁にぶつかったとき、この世界のことがよりよくわかるでしょう。質素だからといって貧乏ではない。消費社会で人間は無駄な力を使っている。世界が物と金で溢れ、手を差しのべることを忘れた人々に、貧しい心のままでいいのかと問いかける。独房生活ては７年間も本に触れることができず、自分の奥底と対話をし、発狂と闘っていたという。信念があれば人間は強い動物で、乗り越えた数だけ自由を感じる。富の無益さや暴力の無意味さを反省し、些細な事へのありがたみを感じるようになった。人間は反省を繰り返しながら正しい道を進む、そう信じている。

• 文庫フリーク＠灯れ松明の火

  読了日：2015/12/06

  「私は、持っているもので贅沢に暮らすことができます」「私は貧乏ではない。質素なだけです」失礼ながら、表紙の好々爺然とした外見からは想像もしなかった箴言と政治手腕。これは２０１２年リオ会議でのスピーチをブログにUPした内村明さんを讃えたい。若きゲリラ戦士として捕まり、約１３年に及ぶ獄中生活の後、政治家としての道を踏み出し、第４０代ウルグアイ大統領に就任したホセ・ムヒカ氏。大統領官邸に住むのを拒み、首都郊外の農場（妻所有・平屋で部屋数３つ・執事や家政婦は無し・警備は警官２人のみ）から２８年前製造のビートルで→

• 舟江

  読了日：2016/08/24

  ウルグアイの近世からの歴史が分かって面白かった。彼の言うように、確かに世界のシステムが、間違っているとは思う。でも、歯車に組込まれてしまっている国は、この様な発言は出来ない。特に役人の代弁者でしかない、日本の政治家にはまるで期待はできない。また、白人＋支那人(常任理事国)の国連にも期待できない。やりたい放題、したい放題の民主主義の時代は終わった。

• 積読亭くま吉(●´(エ)｀●)

  読了日：2015/08/25

  [人生では色々なことで何千回と転びます。愛で転び、仕事で転び、今考えている冒険で転び、実現させようとしている夢でも転びます。でも、千と一回立ち上がり、一からやり直す力があなたにはあります。]って、他の人が言ったら許さないのに…。優しく愛くるしい眼差しで語る、厳しい言葉。富める事、資本主義への批難としか思えない批判。所有欲を満たし消費する事が豊かになる事では無く、自由な時間を無制限に得る事こそ豊かさだと語る。[貧乏な人とは少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人の事だ]

• seacalf

  読了日：2017/03/02

  絵本は何度も読んでいるが、このところのぎすぎすした心に一石を投じて欲しくて単行本も読んでみる。やはりペペのユーモアをまじえた真摯な言葉は、素直に胸に沁みてくる。終盤で紹介されているスピーチがまたいい。説教くさくなく、自然と活力が湧いてくるようだ。こんな風に清々しい気分にさせてくれる政治家が日本にもいてくれたらなあ。飾らない人柄で色々と逸話の多い元大統領だが、街の食堂でたまたま相席になり、一緒にランチを食べたというモンテビデオ市民の証言には吹いてしまった。なんと愛すべき人物！

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します