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国際秩序 上 日経ビジネス人文庫

ヘンリー・キッシンジャー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784296115679
ISBN 10 : 4296115677
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

近代国際法の元となったのは、三十年戦争の講和条約であるヴェストファーレン条約。それ以降、大きな戦争が起きるたびに、「地域における秩序」は確立されてきた。しかし、結局のところ、適用範囲が広がれば、「秩序」の考え方を変えてきたのがこれまでの歴史である。国際秩序がどのように誕生し、変化し、どこに向かうのかを、外交を知り抜いた大戦略家キッシンジャーが語り尽くす極上の世界史。

目次 : 序章 世界秩序という問題/ 第1章 ヨーロッパ―多元主義的な国際秩序/ 第2章 ヨーロッパの力の均衡システムと、その終焉/ 第3章 イスラム主義と中東―無秩序の世界/ 第4章 アメリカとイラン―秩序への取り組みのちがい/ 第5章 アジアの多様性

【著者紹介】
ヘンリー・キッシンジャー : 元国家安全保障問題担当大統領補佐官、元国務長官、国際政治学者。キッシンジャー・アソシエイツ会長。1923年生まれ。ドイツ出身。ナチスの迫害を逃れて米国に亡命。第二次世界大戦では米陸軍に所属し、ヨーロッパ戦線で戦った。復員後にハーバード大学に進学。69年にはニクソン政権の国家安全保障問題担当大統領補佐官に就任。フォード政権では国務長官を務める。ベトナム和平を実現したパリ協定の締結によって、73年ノーベル平和賞受賞。今日に至るまで米国の外交・安全保障政策に多大なる影響を及ぼしてきた人物

伏見威蕃 : 翻訳家。1951年生まれ、早稲田大学商学部卒。ノンフィクションからミステリー小説、軍事未来小説まで幅広い分野で活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • TS10

    各国の国際秩序像という観点から、歴史を繙く。上巻では、ヨーロッパと中東、日本とインドについて解説する。直訳調の翻訳のせいか、所々理解するのに苦しんだ。著者の専門であるヨーロッパの分析もさることながら、イスラム世界への透徹した認識には本当に驚かされる。とりわけ、サウジアラビアの抱える複雑な立場は印象深かった。パレスチナ問題についても、その少ない領土から明確な安全保障協定を求めるイスラエルと、イスラム教の正統性の観点からイスラエルの領土を明確に保証出来ないアラブ諸国との問題であると明解な分析である。

  • Hiroshi

    本当にグローバルな世界秩序は未だかつて存在したことはない。ヨーロッパでは新旧宗派が戦った30年戦争の後に結ばれたヴェストファーレン条約(ウェストファリア条約)が国際秩序の先駆けだと言われる。その後のヨーロッパ、ロシア、イスラム世界、アメリカ、アジア、中国の国際情勢を見ていき、21世紀の国際秩序を考えていく本。上巻はアジアまで。ヨーロッパでは西ローマ帝国滅亡後に政教分離がなされ、国家が秩序を担当し、教会が神による救いを担当した。多数の国家が存在し、中華帝国やカリフ支配のような中央集権的な地域支配はなかった。

  • うえ

    原著は14年刊。ロシアの野望、絶対主義、不安定さについて考察あり。「ロシアは、国力が強いときには超大国らしい傲慢な自信をみなぎらせて身を処し、自分の身分に形式ばった敬意を表するよう求める。国力が弱いときには、膨大な底力が出てくるのをむっつりと祈りながら、弱みを押し隠す。どちらの場合も、もっと温和なやり方で物事を片づけるのに慣れている西欧の政府には、たいへんな難題になる。…ロシアの世界征服帝国主義は、脆弱性という矛盾と表裏一体だった‐世界の半分を席巻したことで、かえって潜在的な敵を増やしてしまった感がある」

  • ゼロ投資大学

    冷戦化でアメリカの要人として国家間の交渉で重要な役割を果たし、政府の一員から退いた後も大きな影響力を持っていたヘンリー・キッシンジャーの国際秩序論。アメリカの強大な軍事力と人道的で民主的な価値観は、国際社会に大きな存在感を持っていた。調停者として国際秩序の構築に力を発揮したことは事実だが、中国やロシアの台頭もあって、徐々に世界におけるアメリカのプレゼンスの低下が指摘されるようになった。

  • 青いランプ

    キッシンジャーが知っている世界史を教えてくれる本だった。へーとは思うけれど、面白いというほどではない。

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