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ねじまき少女 下 ハヤカワ文庫

パオロ・バチガルピ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784150118105
ISBN 10 : 4150118108
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2011
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

〈受賞情報〉星雲賞海外長編部門(小説)(第43回)

【著者紹介】
パオロ・バチガルピ : 1973年コロラド生まれ。オバーリン大学で、東アジア学と中国語を専攻した。在学中から中国に渡航し、教師などをしながら数年間を中国で暮らす。帰国後はウェブ開発者や環境専門誌の編集者をしながら小説を書き、1999年に『F&SF』誌に掲載された中篇“Pocketful of Dharma”でデビューを果たした。2005年に発表された「カロリーマン」は、シオドア・スタージョン記念賞を受賞。2008年に発表の「第六ポンプ」では、ローカス賞ノヴェレット部門を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア

    ここに展開するのはSFの世界というよりは、ファンタジー世界なのだろう。もちろん、ファンタジーだからといって、そこが夢幻的に美しい世界であるとは限らない。ここは政治体制も経済原則も、そしてその社会自体もまたおよそどのように了解していいのかわからない、混沌としたアジア的秩序の中にあるバンコクである。そこに西欧的理性と合理性を持った存在であるアンダースンが降り立つ。しかし、畢竟それらは混じり合うことがないままである。また、ねじまき少女エミコの着想は、なんだかゲイシャガールみたいであり、そこから出ることもない。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    (辛口コメントです)「〇〇賞、受賞!」は無闇に信じちゃいけないことを教えてくれる例。無理やり、収束した感が否めない印象でした。リーダーを殺されたからと言って横暴を市民に行う白シャツ部隊の愚劣さには本当に呆れるしかありません。そして最後までエミコの行き当たりばったりな行動には馴染めません。アンダーソンとエミコの関係性は、帝国主義での西欧とアジア、男と女のような支配者/被支配者が如実に表現されていて不快でしたし、カニヤの業へ与えられた罰も予定調和すぎます。

  • GaGa

    後半が怒涛の展開。正直、もう少しじっくりと話を進めてもらえた方がよかった気がする。登場人物が(エミコを含む)妙に人間臭くて良い。実際にクーデターの多い国であるタイを舞台にしているのも臨場感があっていい。特にピーとなってからのジェイディーとカニヤのやり取りは、話の進行上、とてもうまく機能していると感心した。訳者あとがきに「暗い」とあるけれど、そうでもないぞ(笑)

  • とくけんちょ

    ただのSFで終わってない。下巻に入ってからのスピード感が半端ない。今までは完全に服従し、欲望のはけ口としか扱われなかったねじまき少女。徐々にその自制心を超越する時、歴史が変わる。一度読んだだけでは、物語の細部にまで理解が及ばなかったが、充分に楽しめた。純粋に世界観や登場キャラがカッコいい。映像化してもらいたい。

  • fukumasagami

    近未来のタイ王国、海面上昇で多くの国の沿岸部が水没し、化石燃料が枯渇し、遺伝子操作による疫病や害獣の蔓延る世界で繰り広げられる覇権争いが描かれる異形の未来に現実が追いつき追い越していることの恐ろしさ。世界はつねに破滅に向かって突き進んでいく。

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