ハーバート・ライオネル・アドルファス・ハ

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法の概念第3版 ちくま学芸文庫

ハーバート・ライオネル・アドルファス・ハ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480096487
ISBN 10 : 4480096485
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

法とは何かを問い返し、巨大な影響力を誇る不朽の名著。初版への批判に応えた「後記」も含め、ついに文庫化!

目次 : 第1章 執拗な問いかけ/ 第2章 法、指令、命令/ 第3章 法の多様性/ 第4章 主権者と臣民/ 第5章 一次ルール、二次ルールの組み合わせとしての法/ 第6章 法秩序の基礎/ 第7章 形式主義とルール懐疑主義/ 第8章 正義と道徳/ 第9章 法と道徳/ 第10章 国際法/ 後記

【著者紹介】
H・L・A・ハート : 1907‐92年。20世紀を代表するイギリスの法哲学者。オクスフォード大学を卒業後、租税や信託を扱う法廷弁護士として活動し、第2次世界大戦中は諜報機関MI5で働いた。45年、オクスフォード大学に復帰して言語哲学研究にたずさわり、52年に法理学の教授職に就く。穏健な法実証主義の立場から法の特質をめぐる精緻な理論体系を構築し、長く衰退期にあった英米系の法哲学に隆盛をもたらした

長谷部恭男 : 1956年生まれ。東京大学法学部教授を経て、早稲田大学大学院法務研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • うえぽん

    法実証主義に属し、英国を代表する法哲学者による主権者命令説や古典的な自然法論の批判的検討を中心とした1961年初版の代表作。法は社会的構成物であり、行動を方向づける一次ルールと、その同定、執行等に係る二次ルールから成る秩序だとする。法と道徳との概念的差異が強調されているように読めるが、レスリー氏の解説では、法と裁判は政治的で、法の価値は我々の文化、制度の道徳的評価を支えることにあるとする。実務者の眼からは実定法の意義の多義性は言うまでもないが、行政・司法の裁量過程で道徳を「取り込む」感覚も一定理解できる。

  • masabi

    オースティンの法命令説を批判的に検討し、法には命令以外にも役割があることを示す。法の中核には一次ルールと二次ルールがあり、二次ルールの究極の根拠は法律家がそのルールを受容することにある。ここから法律と道徳の必然的連関は切断され、ただ偶発的な重なりがあるのみとなる。イギリスの法哲学者ということで日常言語学派の影響を受け、抽象論でなく言葉の使い方の分析や日常生活に根付いた法から議論が始まる。ただし、解りやすいかといえば、やはり難解な一冊だろう。

  • 1.3manen

    3版は’12年初出。服従の習慣と法の継続性(098頁〜)。服従は威嚇に支えられた命令通りに行動し、権威への敬譲をも示唆する。服従するということばは、裁判官が法秩序の認定ルールを適用してある成分規定を妥当な法として認定し、紛争の解決にあたってそれを使用したとき、彼がしたことを適切に描写してはいない(186頁)。すべての人の福利を同様に促進したり、すべての人にとって同様に好ましい社会改革や法はごくわずか(264頁)。権力の公的な濫用を明晰に直視し対決するために必要なのは、 

  • はっせー

    10日間かけて読み終わりました! 内容は法実証主義の系譜に属するハートさんの考えをまとめたものです! かなり難しい内容であり、この内容を理解するにはかなりの法学の本を読まないといけないなって率直に思いました! 特に法と道徳といった内容はソクラテスの弁明に出てくる悪法もまた法なりという考えを出発点にしている なので法哲学を勉強するときにもこの本は重要だと考えました!

  • ハイちん

    「どうして法律(ルール)を守らなくてはいけないのか」という問いに関する本として読んだ。法律の遵守に関して了承しているものの、なんで? と言われると答られない。ホッブズは「万人による戦争状態を避けるには、主権者による統御と国民の臣従が必要だから」と答え、ぼくもそれで納得していたが、それだけでは説明できない事態もあること、ナチスの法のように道徳に反する法も存在しうること、ルールを受容する者とルールを観察するものは根本的に立ち位置がちがうが、それでもルールのもとに共存可能であるという見解を本書は示してくれた。

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