ニーアル・ファーガソン

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キッシンジャー 1923-1968 理想主義者 2

ニーアル・ファーガソン

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784822255954
ISBN 10 : 4822255956
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

安全保障の専門家としてケネディ政権、ジョンソン政権下でベトナム戦争終結に向けて秘密和平交渉に関与。ニクソン政権発足と同時に国家安全保障問題担当大統領補佐官に指名される1968年までの激動の日々を描く。

目次 : 第3部 BOOK3(教授と政策/ 柔軟反応戦略/ 人生のつらい現実 ほか)/ 第4部 BOOK4(ベトナムへの道/ おとなしくないアメリカ人/ 風にもてあそばれる塵芥のように)/ 第5部 BOOK5(アンチ・ビスマルク/ ハノイを待ちながら/ 一九六八年 ほか)/ 自己形成の物語

【著者紹介】
ニーアル・ファーガソン : 歴史家。スタンフォード大学フーヴァー研究所シニアフェロー、オックスフォード大学ジーザスカレッジのシニアリサーチ・フェロー。元ハーバード大学教授。1964年、英国グラスゴー生まれ。2004年にタイム誌で「世界で最も影響力のある100人」に選出(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ぐうぐう

    ロックフェラーNY知事やケネディ大統領の顧問となり、ついにニクソン政権の国家安全保障担当大統領補佐官になるまでが描かれる第2巻。とはいえ本巻は、ベトナム戦争に多くのページが割かれている。アメリカがそうであったように、キッシンジャーもまた、ベトナムという泥沼に足を絡め取られていく。ただ、著者のファーガソンが終章で言うように、本書がキッシンジャーの自己形成の物語であるとするならば、ベトナムでの体験もその後のキッシンジャーを形成する重要な出来事となるのだ。(つづく)

  • BLACK無糖好き

    原著は2015年刊。キッシンジャーが1968年に、当時のニクソン大統領から国家安全保障問題担当大統領補佐官に指名されるまでの半生を辿る評伝。キッシンジャーの自己形成過程が描かれる点は非常に興味深い。冷戦期の物は、なるべく現代の感覚を一端脇に置いて当時の時代背景を念頭に置いて読み進めるようにしているが、読んでるうちに昨今のアメリカの安全保障政策の混迷さが頭をよぎり余計に疲れる。特にキッシンジャーが直面したベトナム問題に関するアメリカ政府の意思決定プロセスの欠陥は、現代の感覚にも近いものがありそうだ。

  • 内容をもっと理解したくて、図書館に返さずに再読。二度目だけど更に面白かった。キッシンジャーの前半生とベルリン危機、キューバ危機、ベトナム戦争の泥沼化がオーバーラップして興味が尽きない。米国政府の判断の甘さについてキッシンジャーが批判を展開する。ところが、政治判断の全てが表に見えている訳では無いことも描かれ、理想主義と現実主義の狭間で高度な政治判断とはどのようなものなのか、著者の考察も進んでいく。ケネディ、フルシチョフ、ドゴール、ジョンソンの政治判断も描かれ、解答の見えない国際政治の神髄に触れる感じだった。

  • 面白かった。ニクソン政権の大統領補佐官になるまでの前半生。ベルリン危機やキューバ危機、ベトナム戦争を政権の外から批評したり、支援したりしている。ベトナムには直接赴き精力的に現地視察を行い、複数あった北ベトナムとの秘密交渉の一つを推し進めることもしている。本著では並行して米国政府内のゴタゴタ振りも描かれており、パクスアメリカーナと言われた政府の内実も分かる。結局、大統領はスーパーマンではないという事だ。キッシンジャーはカントを研究したこともあるそうで、引用された文章が難しかった。再読したい気がする。

  • パトラッシュ

    国際政治学者として名声を高めたキッシンジャーは、ベトナムの泥沼にはまった1960年代アメリカで挫折を重ねる。ケネディ政権では軽んじられ、大統領に推した人間は三度も失速し、ジョンソン政権のベトナムにおける破綻を目撃した。混乱するアメリカ外交再建を必死に模索する彼を、政敵のブレーンでありながら見込んだのがニクソンだった。貧しい亡命ユダヤ人が世界外交を動かす地位に登りつめるまでの修業時代は、壮大な教養小説として読める。引用されているキッシンジャーの文章を味わうだけでも、間違いなく読む人を賢明にしてくれるだろう。

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