Books

これがすべてを変える 資本主義vs.気候変動 下

ナオミ・クライン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000229579
ISBN 10 : 4000229575
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

圧倒的迫力の下巻では、化石燃料を基盤にした経済・社会のあり方そのものにノーを突きつける草の根抵抗運動が世界各地で展開、拡大しつつあることを現地取材により明らかにし、さらに化石燃料企業から投資を撤退するダイベストメント運動が急速に広がっている(自らもその先頭に立っている)ことなど、明るい展望も取り上げている。壊滅的な気候変動を回避するために残された時間はあとわずかしかない。しかも本書刊行後に発足した米トランプ政権は二〇一七年六月、パリ協定離脱を表明しており、本格的な気候変動対策がますます遅れることが懸念される。一方で、異常高温、干ばつ、山火事、巨大ハリケーン、洪水、日本でもこれまでに経験したことのない集中豪雨など、世界中で温暖化の影響と思われる異常気象や極端な現象が頻発している。地球が私たちの子孫、そのまた子孫の代まで持続可能であるために今、何をなすべきか。本書の突きつける問いは重く、また誰ひとりその問いを逃れることはできない。

目次 : 第2部 魔術的思考(救世主はいない―環境にやさしい億万長者は人類を救わない/ 太陽光を遮る―汚染問題の解決法は…汚染?)/ 第3部 何かを始める(「抵抗地帯」―気候正義の新たな戦士/ 愛がこの場所を救う―民主主義、投資撤退、これまでの勝利/ ほかにどんな援軍が?―先住民の権利、世界を守る力/ 空を共有する―大気という共有資産、気候債務の返済/ 命を再生する権利―採掘から再興へ)/ 跳躍の年―不可能を成し遂げるために残されたぎりぎりの時間

【著者紹介】
ナオミ・クライン : 1970年、カナダ生まれのジャーナリスト、作家、活動家。デビュー作『ブランドなんか、いらない』は、企業中心のグローバリゼーションへの抵抗運動のマニフェストとして世界的ベストセラーになった。アメリカのイラク戦争後の「復興」に群がる企業の行動に注目したことがきっかけとなった大著『ショック・ドクトリン―惨事便乗型資本主義の正体を暴く』は、日本でも多くの読者に受け入れられた。『これがすべてを変える』を刊行後、2017年6月には、トランプ大統領の出現に黙ってはいられないとしてNo Is Not Enoughを緊急出版した

幾島幸子 : 翻訳家。1951年生まれ

荒井雅子 : 翻訳家。1960年生まれ。TUP(平和をめざす翻訳者たち)メンバー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 1.3manen

    大多数の人々にとって、自分のコミュニティの水源を危険から守る力をもつことは、まさに自治の本質(482頁)。気候変動そのものが如実に示す地球全体の民主主義の危機が、地域で顕在化したものにすぎない(486頁)。構造的不平等を最初に生み出したのは石炭ではない―大西洋を挟んだ奴隷貿易と植民地主義による最初の土地収奪を可能にした船の動力は風力であり、初期の工場の動力は水車だった。石炭(石油や天然ガス)から排出されるCO2が大気中に蓄積しつづけるなか、石炭はその同じ国々に対し、自分たちの子孫の空までも

  • TATA

    うーん、全体を通じで賛同できないという思いを強くした。結局は今の資本主義がいけない、石油、石炭採掘企業は開発を見直せ、地球が破壊されると。地域での反対活動にしてもダイベストメントにしてもややもすると暴力的な側面もあり、素直に賛同できない。また、論の展開の仕方も感情的に今の政治経済の仕組みがいけないとの決めつけを強く認識する。結局は市民の認識と感情を上手く取り持って公的セクターを動かすべきなのに、論が先鋭的にすぎるとそれもままならない。欧州では多い論調ですが国も企業も変えていくべきと思うところが出発点だと。

  • tsuneki526

    映画ブレードランナーが描く世界がユートピアに思えるような未来が来るのだろうか。下巻では気候変動に対する草の根の運動について語られているが、人間の欲望を刺激し続ける今の経済システムを変革するようになるか疑問である。地球温暖化とは生活習慣病のようなものなのだ。深刻な病状が他の誰でもない自分に降りかかって初めて、取り返しがつかないことに気がつく。危機に直面しなければ、あるいは直面してもなにも変えようとしない私たちの生き方が更なる気候変動を招いているのだともいえる。

  • koke

    ざっと再読。未来世代への責任が言われがちな環境保護運動の現場で、不妊と流産に苦しむ著者は閉め出されたと感じていた。しかし、地球もまた多くの生殖のトラブルに直面している母親だと気づいたそうだ。ところで、人類が絶滅してしまえば地球のトラブルは解決するが、世代間倫理は無意味になる。それでいいのかもしれないが。

  • koke

    下巻。億万長者と地球工学が人類を救わないことを確認し、上巻から続いていた批判的な報告を終える。残りの紙幅は、近年の社会運動に見られる明るい兆候を報告することに割かれる。 グローバルサウスに眠る化石燃料が採掘されれば温暖化はゲームオーバーで、地球工学のような近視眼的な対策にすがるしかなくなる。だが、採掘に抵抗する最前線のコミュニティから、化石燃料を濫用しない新しい経済の実践が現れている。気候変動対策は必然的に格差・貧困対策でもあること、クラインのこの気づきには大きな政治的意義がある。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items