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未来をつくる言葉 わかりあえなさをつなぐために 新潮文庫

ドミニク・チェン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784101042411
ISBN 10 : 4101042411
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

哲学、デザイン、アート、情報学と、自由に越境してきた気鋭の研究者が、娘の出産に立ち会った。そのとき自分の死が「予祝」された気がした。この感覚は一体何なのか。その瞬間、豊かな思索が広がっていく。わたしたちは生まれ落ちたあと、世界とどのように関係をむすぶのだろう―。東京発、フランスを経由してモンゴルへ、人工知能から糠床まで。未知なる土地を旅するように思考した軌跡。

目次 : 第1章 混じり合う言葉/ 第2章 デジタルなバグ、身体のバグ/ 第3章 世界を作る言語/ 第4章 環世界を表現する/ 第5章 場をデザインする/ 第6章 関係性の哲学/ 第7章 開かれた生命/ 第8章 対話・共話・メタローグ/ 第9章 「共に在る」ために

【著者紹介】
ドミニク・チェン : 1981年生まれ。フランス国籍、日仏英のトリリンガル。博士(学際情報学)。NTT InterCommunication Center「ICC」研究員、株式会社ディヴィデュアル共同創業者を経て、早稲田大学文化構想学部教授。人と微生物が会話できるぬか床発酵ロボット『Nukabot』の研究開発、不特定多数の遺言の執筆プロセスを集めたインスタレーション『Last Words/TypeTrace』の制作を行いながら、テクノロジーと人間、そして自然存在の関係性を研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • はっせー

    ドミニク・チェンさんの半生を描きながら思考を深めていく本になっている。この本で重要なワードになっているのは領土と環世界であろう。領土とはドゥルーズという哲学者が提唱した考え方。いまいる自分の考え方や知識のことを領土といい、自分の知識の限界を超えるには新たな領土を獲得しなければならない。その考え方が根底に流れている。また環世界とは、動物ごとの特有の知覚を指す。これも言語ごとに環世界が広がっていると考えていた。この本は考えることの楽しさなどを教えてくれる!ここでいう終わらない贈与という考え方がとても好き!

  • livre_film2020

    ジャケ買いしたが、買って大正解!読了後に改めてジャケットを眺めると、本書の大事な要素が凝縮されているとわかる。本書のテーマを一言で表すと「円環」。終わりは始まり、始まりは終わり。著者は私の大好きな能楽師•安田登さんと師弟関係だそうだ。安田さんは、かつての日本には生死(=完全な終わり)という概念がなかったと著書で語られている。この影響を少なからず受けているだろう。ひとは基本的にわかりあえない。だからこそ、わかろうと必死になる。話し合う対話ではなく、話を重ね合わせる共話を諦めてはならない。今年一お薦めの本。

  • @nk

    複数の言語を操るからこそ見える世界が、著者の実生活にそって語られていた。「守破離」「正反合」という日仏の対照的な考え方は、各々の国で扱われる文字により考察されていたりもし、言葉ってやっぱり面白いなぁと思わされた。とりわけ、普段無意識に扱っていた “共話” という(未完成なフレーズと相槌からなり、発話の主体の境界が曖昧になる)ものを知り、思わず唸り声が出てしまった。娘さんの出産立会いやモンゴルでの贈物の話など、感動的でありながら考えさせられるエピソードも多かった。初著者本を読了。とにかく著者の名が格好いい。

  • みねたか@

    「情報学研究者である著者の半生の自伝であり、言葉や表現についての思索」(解説から)。なんだろう、今までの読書体験で感じたことがないこの新鮮な感覚は。平易な表現なのに全く新しい言語を読むようだ。私の語彙と表現力ではこの感覚は伝えられないのがもどかしい。あえて言語化してみれば、言葉というものの働きの奥深さを改めて教えられたということか。それは、互いの相違を明確化したり、他者との間に架橋したり、シンクロし互いを融けあわせる。そして発話を通してその者の内面を成長させもする。

  • takka@ゲーム×読書×映画×音楽

    書店のイベントで知って気になり購入。表紙に書かれている「コミュニケーションとは、わかりあうためのものではなく、わかりあえなさを互いに受け止め、それでもなお共に在ることを受け入れるための技法である。」という文に心を掴まれた。人と対話するときに、どうしても意見が合わないときは自分にもある。ただそれに蓋をするのではなく、なぜそう考えたのかという逆の意見を聞くことで弁証法的知見を得ることができる。また、対話では無く共話というテーマも面白い。相手のターンを待つことなく折り重なるように会話することで環世界が生まれる。

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