トマス・ロバート・マルサス

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人口論 中公文庫

トマス・ロバート・マルサス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122067622
ISBN 10 : 4122067626
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

人口は等比級数的に増加するが、食糧は等差級数的にしか増加しない―。人口急増期を迎え、人口増こそ富める国の証しとされた一八世紀ヨーロッパで、その負の側面に切り込んだマルサス。ケインズが「若々しい天才の作品」と評した論争の書は、今なお人口問題を考えるうえで多くの示唆に富む。

【著者紹介】
トマス・ロバート・マルサス : 1766年イギリス生まれ。古典派経済学者。ケンブリッジ大学ジーザス・カレッジを卒業後、同カレッジのフェローなどを経て牧師に。98年に『人口論』初版を匿名で発表。第二版より著者名を明記し、以後、1826年の第六版まで改訂を重ねる。05年に東インド・カレッジの歴史学および経済学の教授に就任。1834年、没

永井義雄 : 1931年愛知県生まれ。名古屋大学経済学部卒業、同大学大学院経済学研究科博士課程修了。名古屋大学教授、一橋大学教授、関東学院大学教授などを経て、名古屋大学名誉教授。経済学博士。専攻は経済学史・社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • アミアンの和約

    有名な「マルサスの罠」の他にもケインズに先駆けて有効需要の理論を提唱するなど、ケインズ経済学の始祖の一面を持つマルサス。今日、彼の予言は一つは的中し、一つは外れている。前者は人口が増えれば人々は抑制をし始めるというもの。これは世界的な少子化で的中した。後者は人口増加を抑えるための抑止策が必要というもの。こちらはむしろ少子化に歯止めをかけようと躍起になっているので外れた格好だ。今日の少子化は、マルサスの予想した以上に人口増加に対する抑制が働いた結果なのかもしれない。

  • Bashlier

    5/5 今こそ再評価されるべき作品。超圧縮しますと、”パンは一定の速度でしか増えない。これより早く人口が増えると貧窮が生まれる。慈善活動で支援しても貧窮は消せない。”という主張。一方、その後産業革命で食料の生産効率が急増した結果、マルサスの予言は外れた、という評価が主流になっています。しかし!エネルギー・農薬多消費型の農業には環境負荷という問題が出てきており、限界を迎えつつあります。欧州と比較して過度に過密な日本。環境経済への移行期に、彼の主張は重要な指針になるのではないでしょうか。

  • そ吉

    マルサスは人口は等比級数的に増加し、食料は等差級数的にしか増加しない、ここに貧困の原因が有ると述べている。勿論この論は収穫低減の法則や分配について触れられているものでないが、マルサスは救貧法は人口抑制を攪乱すると述べる事で無秩序な分配については批判している。また、人口抑制と精神性(抑制的性衝動)にて論じているがこの点はキリスト教的史観が多分にあるのだろう。200年前の古典であり現代からは所々ズレてる点もあるが貧困や公衆衛生を考察するときにマルサスの人口論は嚆矢となる書物の一つだろう。★★★☆☆

  • ミスター

    面白い。極めて単純だが奥が深い。人が増えて生産人口が増えたとしても消費する主体としては成り立たないし、生産しても消費する主体がいないのだとしたら、けっきょく不況になる。マルサスの主張はいっけん極端に見えるが極めて納得がいく話だと思う。あと理想主義ゴドウィンに対する批判は今でも顧みる必要があるだろう。社会制度を変えたところで悪徳はなくならない。むしろ悪徳をなくすことは社会の問題を大きくするだけである。なによりも雇用される側である労働者という階層は絶対になくならない。マルサスはフーコーに通じる思想家だろう

  • Hiroshi Higashino

    斜め読み.タイトルと内容にギャップがあるように感じる.おおまかにでも主旨をつかむために巻末にある「人間の不完全性──解説にかえて」を先に読んでみるのがよいかもしれない.

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