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スイマーズ 新潮クレスト・ブックス

ジュリー・オオツカ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105901950
ISBN 10 : 4105901958
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

わたしたちはどんな痛みからも解き放たれる。泳いでいる、そのときだけは。過食、リストラ、憂鬱症――地下の市民プールを愛し、通いつめる人達は、日常では様々なことに悩み苦しんでいる。そのうちのひとり、アリスは認知症になり、娘が会いに来ても誰なのかわからなくなって、ついに施設に入ることになる。瞬時にきえてしまうような、かけがえのない人生のきらめきを捉えた米カーネギー賞受賞作。

【著者紹介】
ジュリー オオツカ : 1962年、戦後アメリカに移住した航空宇宙エンジニアである父と、日系二世の母とのあいだにカリフォルニア州に生まれる。イェール大学で絵画を学び、コロンビア大学大学院で美術学修士号取得。2002年、小説『あのころ、天皇は神だった』を発表、高評を博す。2011年刊行の『屋根裏の仏さま』は、PEN/フォークナー賞、フランスのフェミナ賞外国小説賞ほかを受賞、全米図書賞最終候補作となった。本作で米カーネギー文学賞受賞

小竹由美子 : 1954年、東京生まれ。早稲田大学法学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • どんぐり

    〈地下のプール〉で自由に泳ぐスイマーたち。「わたしはそこいらのただのお婆さん。でも地下のこのプールだと、わたしはわたしなの」と過去27年間、毎日第三レーンで背泳ぎ。地上では、年とともに動きが鈍くなり、見苦しく不様になる。底に〈ひび〉が現れて一時閉鎖するプール。そこから一転して〈ベラヴィスタ〉という施設が登場する。どうやら主人公と思われるわたし(あなた、彼女)は物忘れが始まり、〈ユーロニューロ〉で認知症の末期を迎えているらしい。→

  • アキ

    「地下のプール」プールで泳いでいる時は空を飛んでいるように感じる。地上の些事から逃れて、頭を空っぽに出来る。レーン毎にスイマーズのランクがある。ここにだけあるルールがあるのだ。著者は日系アメリカ人。プールで泳ぐひとりアリスは認知症を患っており、「ひび」ではプールの底にあるひびが不吉な前兆を表す。「Diem Perdidi」「ベラヴィスタ」「ユーロニューロ」アリスの病状は進行し、死に至る。日系二世の母親のことと関連してるのであろう日本での思い出も言及される。失われる記憶と残される記憶、娘の視点で描かれる。

  • キムチ

    お気に入りさんのレビューで時に目にしたこの本。ブーム過ぎ読むのが好きな天邪鬼には痛痒いような感覚が。帯の賞賛が的外れ的な感想無きにしも・・高齢者のアルツハイマーの日常が深淵に入って行く時間を平易な語り口調で淡々と綴るだけ・なのに何かしらぐさぐさ突き刺さるイヤーな感じ。だよね、いずれ私もって言うネガの深層心理がある為?認知症が進行する前でも一部のフェチ〜傍から見ると滑稽な痛い風景。ましてそこに脳疾患の進行が加わると。。オオツカはクールに調理し味付けし【人生の煌めく時間と生きることの熾烈】てな冠を被せている。

  • がらくたどん

    認知症となった日系二世の母を見つめた娘と母の物語。地下の庶民的な会員制プールで泳ぐ選手でも初心者でもない泳ぐ事が生活の一部になっている人々の一人として母を描いた「地下のプール」そのプールの底に突如発生したヒビがもたらすプールのない日々への不安と実際の施設閉鎖で普通の社会生活に投げ出される人々を描いた「ひび」認知症の進行過程での母の「覚えている事」と「いない事」を執拗に書き出した「DiemPredidi失われた日々」。母の入所施設による「これがあなたです」を突きつけられるガイダンスを記述した「ベラヴィスタ」

  • ヘラジカ

    前半と後半ではまるで違う作品のようだ。二冊の小説が融合したようでもあり、ゆるやかに繋がる連作短篇が四作収録されているようでもある。一章と二章の”アングラ”感のあるコミュニティからどこへ連れていかれるのか、流れつく先が分からない展開に軽く翻弄されるのもこの作品の魅力の一つだろう。思いも寄らないユーモアとペーソスの妙味に舌鼓を打つとても良い作品だった。後半も好きだが、前半の「危険ではないけれど怪しげな雰囲気」は大好物だ。本当に短篇のように読める秀逸な作品だと思う。

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