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ナポレオン時代の犯罪

ジャン・チュラール

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336075512
ISBN 10 : 4336075514
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ナポレオンの統治について人々が記憶にとどめているのは、国境の外の戦争だけである。
あたかもフランス自体は逆に安らぎの場でしかなく、国内では住民は散発的に起こる経済危機にもほとんど痛手を負うことなく、平穏な生活を送っていたかのようだ。

しかし、ナポレオンの治下において、暴力はいたるところにあった。殺し屋と短刀使いが我が物顔で振る舞う都市、盗賊と脱走兵の一団が縦横に動きまわる農村、密売人の輸送隊が通る山岳と河川地帯──。
判事、警官、憲兵、税関吏に体現されたナポレオンの秩序に、カール大公やクトゥーゾフよりも恐ろしい軍隊が立ち向かった。つまり犯罪者の軍勢である。民法典、大改革、レジョンドヌール勲章によって統治された社会に、殺人者、泥棒、 贋金造り、盗賊、密売人、陰謀家の世界、無法者の世界が対立していた。

本書はナポレオン自身が狙われた「サン=ニケーズ通りの仕掛け爆弾」事件、「短剣の策謀」をはじめ、バルザックの『暗黒事件』にインスピレーションを与えた「元老院議員クレマン・ド・リの誘拐」など数々の犯罪をも取り上げて詳細に分析。栄光のナポレオン時代、その実態を明らかにした好著。

【目次】
序文
第一部 秩序
I 警察官
II 憲兵
III 判事

第二部 無秩序
I 犯罪都市 パリ
II 重罪人
III 泥棒
IV 贋金造り
V 密売人
VI 盗賊

結論 ナポレオン時代の秩序は神話か?

付録
脱獄した徒刑囚はいかにして警察官となりしか
その他の犯罪事件
原注
年表

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • パトラッシュ

    旧来の価値観が崩壊した革命後のフランスでは、治安状況も大混乱だった。歴史書ではブリュメールのクーデターでナポレオンが権力を掌握後は劇的に改善したように描かれるが、実際は殺人、強盗、誘拐、贋金と犯罪者のやりたい放題は続いた。これに王党派の叛乱や旧貴族のテロも加わり、不穏な空気が社会に充満していたのだ。それでもフーシェによる警察組織拡充で一応の安定がもたらされ第一帝政成立に繋がるが、皇帝自身も何度も暗殺されかけるなど内実は危険な状態だった。そんな犯罪全盛期も、全欧州を巻き込む大戦争の前には小事でしかなったが。

  • zoe

    1800年頃の犯罪の記録。税金逃れの密売。盗賊が多かった。ナポレオンも毒殺されようとしていて、髪の毛からヒ素が検出されたとか。144頁。1904年は1804年の誤字かと。

  • Go Extreme

    フーシェ: 1804年に啓察大臣に復職し治安維持に貢献 警察の権限拡大・組織の効率的な運営確立 130県に警察拡大→地方治安維持強化 ヴィドック: バリ犯罪捜査課・犯罪捜査に成功 同僚の嫉妬を受け妨害に直面 改悛した徒刑囚活用し特別班設立→情報収集強化 社会的背景と治安問題: 大革命→旧体制軍の廃止→治安維持困難化 国民軍設立も治安維持には不十分 富裕層の徴用回避により国民軍への不満増大 警察の手法と成果: スパイ活動で情報収集 特別故判所や新捜査手法導入→犯罪抑止 犯罪発生率減少・盗賊や密売人は依然問題

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