グレゴリー・ケズナジャット

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Books

言葉のトランジット

グレゴリー・ケズナジャット

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065404263
ISBN 10 : 4065404266
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

第173回芥川賞にノミネートされた話題の著者による、言語と国、文化をめぐる待望のエッセイ集。
「言葉」のパスポートを持って、「ユーモア」をトランクに詰めて、旅に出かけた先で著者が発見した宝物。


【著者紹介】
グレゴリー ケズナジャット : 1984年、アメリカ合衆国サウスカロライナ州グリーンビル市生まれ。2007年、クレムソン大学を卒業ののち、外国語指導助手として来日。2017年、同志社大学大学院文学研究科国文学専攻博士後期課程修了。現在は法政大学グローバル教養学部にて准教授。2021年、「鴨川ランナー」にて第二回京都文学賞を満場一致で受賞し、デビュー。同年、受賞作を収録した『鴨川ランナー』を刊行。2023年、「開墾地」で第168回芥川賞の候補、同年『開墾地』を刊行。2023年、第9回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞を受賞。「トラジェクトリー」で第173回芥川賞候補になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • たま

    ケズナジャットさんの本は『鴨川ランナー』と『開墾地』(ともに小説)を読んだ。この本は「群像web」連載の随筆。日常のあれこれを綴りつつ、ふと経験する感覚の微妙な揺れやずれを描いていて面白かった。日本に住んでいると経験せざるを得ないガイジン扱いに関するものが数編あり、受け止め方が『鴨川ランナー』の頃より余裕ができて円熟味が増したようだ。「父のカメラ」は父親の日本来訪。『開墾地』で描かれた父の肖像(こちらはもちろん小説ですが)が印象深かったので、実のお父さんの元気な日本旅行をうれしく読んだ。

  • こなな

    著者の初エッセイ集。“重要なのは知識を蓄えることではない。本を読んだり文章を書いたりして感覚を研ぎ澄まし今まで意識していなかった当たり前の言葉に対して、少しでも疑問を抱き始めることだ。”ケズナジャット先生の講義を受けている感覚になれる。海外旅行に出かけるとスケジュールが許す限り長い乗り継ぎを含む旅程を選ぶそうだ。トランジットは「ここ」でもない「あそこ」でもない宙吊りの空間。私もトランジットの思い出がいくつかある、楽しいことも失敗も。日本語では一人称を使い分けることが魅力的。これからも追いかけて読もう。

  • 踊る猫

    この時代にあって日本語で書き続ける英語ネイティブの外国人として貴重な視座を持ちつつ、しかしそうしたバイリンガルの能力を振りかざして「文化論」をぶったりして批評的・冷笑的なスタンスに淫することもなく、きわめて生真面目にかつ繊細に(別の言い方をすれば「良心的に」)著者は日本を眼差し、そこから見えてくるものを記述する。小説でも遺憾なく発揮されていたそのセンシティブな優しさはここでも健在で、彼はまずみずからの生理ないしは皮膚感覚をたよりにすべてを理解しそこから端正な文章に裏打ちされた思考を立ち上げるのだと感じ入る

  • ケイティ

    とてもよかった。身辺雑記のような日常エッセイだが、事実よりも彼自身の感覚を共有しているような文章に、神社で参拝したような浄化される気持ちになる。自身の生き様から色々な立場での感覚、価値観があるだろうが、それを文化論や一般論と括らない視点を意識しているよう。外国語を学んだり、海外旅行や生活でふと感じる所在なさを取り出してじっと見つめる誠実さを終始感じる。ネットがありがたい反面、無重力みたいな感覚で文化圏を彷徨っていたことも懐かしく思う、というゆったりした感覚を取り戻す読書だった。

  • ズー

    本の薄さの割に、実に一つ一つの言葉と文章に密度があり、読み応えがあった。著者の言葉や言語へのこだわりと考え方の深さたるや。知り得ない見え方、世界を見せてくれた。全てにおいて人生を見落とさず、取りこぼさず生きているように思える。日本にここまで入り込んでくれたことにも嬉しさを感じる。だがしかし見た目には分かりにくいので、観光客扱い、外国人扱いされてしまう悲しさ。日本語を話せるのに時に知らないふりをして英語で話さざるを得ない空気とか。著者から見える見えない世界にいいことも悲しいことも気付かされた。

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