中野振一郎のクープラン全集ついに完結!
ロココの戯れ、フランス的甘さ、そして謎めいたムードなど、ユニークかつ多様な作品群の情緒あふれる世界を、その流麗で円熟味を増した表現と時折垣間見える遊び心で深みと新鮮さを与え展開。長年にわたりチェンバロ界をリードし続ける中野振一郎が映し出す、フランソワ・クープランの成し遂げた偉業の真価。(販売元情報)
【収録情報】
F.クープラン:
● クラヴサン曲集 第1巻 第1オルドル ト調 (1713)
アルマンド/尊厳 (03:15)
第1クーラント (01:35)
第2クーラント (01:53)
サラバンド/荘重 (02:31)
ガヴォット (01:38)
ジーグ/英国貴族(優美に、軽やかに) (01:45)
メヌエットとドゥーブル (02:27)
シルヴァン(堂々と、遅くなく) (04:17)
蜜蜂(優雅に) (01:20)
ナネット(陽気に) (01:16)
サラバンド/情感(極めて優雅に) (03:16)
牧歌(素朴に) (01:11)
金髪と栗色の髪の修道女たち(優雅に) (02:26)
ガヴォット/ブルボン家の女性(陽気に) (01:01)
マノン(生き生きと) (01:08)
魅惑 (02:25)
フルーリ、あるいは優しいナネット(優美に) (02:51)
サンジェルマン・アン・レの楽しみ (03:04)
● クラヴサン奏法 (1716)
前奏曲 第1番ハ長調 (01:14)
前奏曲 第2番ニ短調 (01:17)
前奏曲 第3番ト短調 (00:59)
前奏曲 第4番へ長調 (01:28)
前奏曲 第5番イ長調 (02:28)
前奏曲 第6番ロ短調 (01:35)
前奏曲 第7番変ロ長調 (02:27)
前奏曲 第8番ホ短調 (01:35)
アルマンド(軽やかに) (01:40)
● クラヴサン曲集 第4巻 第27オルドル ロ短調 (1730)
高雅/アルマンド (04:25)
罌粟(さりげなく) (07:04)
支那の人(ゆっくりと〜速く〜ゆっくりと) (03:25)
機知(生き生きと) (03:14)
● ディアーヌ(初期稿) (1707) (01:03)
中野振一郎(チェンバロ)
録音時期:2022年9月20,21日、2023年5月25日
録音場所:岐阜県、サラマンカホール
録音方式:ステレオ(DXD 24bit/352.8kHz)
【中野振一郎(チェンバロ) Shin'ichiro Nakano, clavecin】
1964年京都生まれ。
1986年桐朋学園大学音楽学部演奏学科(古楽器専攻)卒業。
1990年4夜連続独奏会『ヨーロッパ・チェンバロ音楽の旅』により「大阪文化祭金賞」受賞。
1991年フランス『ヴェルサイユ古楽フェスティバル』のクープラン・サイクルに出演。欧米を代表する名手と肩を並べ「世界の9人のチェンバリスト」の一人に選ばれる。1992年『バークレー古楽フェスティバル』へ最年少の独奏家として招かれる。その後も、イギリス(ウィグモア・ホール、BBCジャパン・シーズン)、ドイツ(ライプツィヒ・バッハ・フェスティバル)、チェコ等、欧州での招聘演奏旅行を続ける。「例外のチェンバリスト!」「耳の御馳走」等、各地で好評を博す。
また、国内で長年続けていたバッハの〈ゴルトベルク変奏曲〉の演奏には今でも定評がある。「各変奏が持つ世界を可能な限り忠実に描出しようとする真摯な姿勢には心を打たれる」「先人たちの遺産を鑑み、大地をしっかり踏まえた中野の解釈の方が説得力が大きい」「この基本的な解釈にさらなる年輪が刻まれるのを見守っていきたい」と絶賛される。
2000年CD『ゴルトベルク変奏曲』で「第38回レコード・アカデミー賞」受賞。2003年「第22回京都府文化賞」、2004年「文化庁芸術祭・大賞」、2009年《女王の祭壇 〜パーセル作品集》で第47回レコード・アカデミー賞受賞。
2010年日本語による初のチェンバロ教則本『チェンバロをひこう〜憧れの楽器をはじめるための名曲集』(音楽之友社)を出版。
そして2020年7月からは『フランソワ・クープラン全集』のCD収録(長期企画)を、岐阜県のサラマンカホールにて開始。
幅広いレパートリーと楽しいトークによるレクチャー・リサイタルも日本各地で高い人気を呼んでいる。現在、京都市立芸術大学、名古屋音楽大学、大阪音楽大学等で後進の指導にも励んでいる。
使用楽器:アトリエ フォン・ナーゲル社1988年製 フレンチ2段チェンバロ(ブランシェ 1730)(販売元情報)