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ライアン・ラ-キンやせっぽちのバラ-ド

クリス・ロビンソン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784811807324
ISBN 10 : 4811807324
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2009
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Product Description

2007年にこの世を去った伝説のアニメーション作家の希有な人生を、アニメーション映画界の名物ディレクターが追った、魂のノンフィクション

 1962年、19歳の少年ライアン・ラーキンは、短篇アニメーション制作のメッカ、カナダ国立映画制作庁(NFB)に就職し、5年間に3本のアニメーション作品を制作。
代表作『ウォーキング』は米アカデミー賞にノミネートされて国際的に高い評価を受け、伝説の作品となった。しかし、その栄光から一転、酒ドラッグに溺れるようになった彼の人生は、挫折の一途を辿る。
 本書の著者、クリス・ロビンソンが2000年にラーキンを路上で「発見」しとき、彼はホームレス生活をしながら、モントリオールの街の一角で物乞いをしていた──。
 アニメーション界の名物ディレクター、かつ語り部でもある著者のクリス・ロビンソンは、この稀有な作家、ライアン・ラーキンの人生と作品、そして60〜70年代の空気を見事に伝える。本書はまた、ラーキンの「真の姿」を探しながら自分の人生を見つめなおそうとする、著者自身の伝記ともなっている。
 トラブルだらけの家族との関係、アルコール依存症、救世主を求める試み……、クリス・ロビンソンの人生とライアン・ラーキンの人生は鏡のように重なっていく。二人の男の足跡が入れ子のように展開する目次には、ボブ・ディランの歌のタイトルが並ぶ。
 せつなく、ときに愉快で、そして最後には希望さえも見せてくれる『やせっぽちのバラード』。
ひとりの天才アニメーション作家の稀有な人生の物語であると同時に、生きることの意味について深く考えさせてくれる一冊。


■ライアン・ラーキン
1943年モントリオール生まれ。
カナダ国立映画制作庁にてアニメーション界の巨匠ノーマン・マクラレンに師事し、『ウォーキング』(1968)、『ストリート・ミュージック』(1972)など世界のアニメーション史上に残る傑作を発表。
若くして得た成功とそれに由来するプレッシャーからアルコールやドラッグに依存し挫折、90年代にはホームレス生活となる。
2000年、モントリオールの路上で物乞いをしているところをクリス・ロビンソンに「発見」され、アニメーション界に復帰。
彼を取り上げたアニメーション・ドキュメンタリー『ライアン』(監督クリス・ランドレス)が米アカデミー賞(短篇アニメーション部門)を受賞し、ふたたびスポットライトを浴びる。
その後、30年以上ものブランクを経てアニメーション制作を再開するも、2007年、新作の完成をみないまま肺ガンで死去。


■クリス・ロビンソン
1967年、カナダ・オタワ市生まれ。世界四大アニメーション・フェスティバルのひとつ、オタワ国際アニメーション・フェスティバルの名物ディレクターに して、短編アニメーション界随一の語り部でもある。ハンター・トンプソンらから受けついだ「ゴンゾー」(気の狂った)ジャーナリズムのスタイルを採用した その文章は、アニメーション界に生々しい熱気と情熱とを注ぎ込み、アニメーションに関係のない人もまた無関心ではいられない。 おもな著作は、Canadian Animation: Looking for a Place to Happen(2008)、The Animation Pimp(2007)、Estonian Animation: Between Genius and Utter Illiteracy(2006)、Unsung Heroes of Animation(2005)など。アイスホッケーに関する著作も多く残している。近く、インディペンデント・アニメーションについての 本が出版される予定。

Content Description

噂は本当だった。伝説のアニメーション作家ライアン・ラーキンは、モントリオールの路上で物乞いをしながら暮らしていた。彼を「発見」した著者は、ライアンにある提案をもちかける―。六〇年代の栄光と挫折、救い主探し、人間のつながりの意味を見いだすこと、そしてアニメーション。二人の男の人生が交錯するゴンゾー・ジャーナリズム的ラーキン伝。

目次 : あんたが部屋に入ると/ 神は知っている/ 俺のなかのその男/ 準備はいいかい?/ ダウン・ザ・ハイウェイ/ セイヴド/ 夏の日/ ズタズタになって、汚れて/ 道化師が盗人に言うには(1)―ライアン・ラーキン1943〜1962/ もう戻れない〔ほか〕

【著者紹介】
クリス・ロビンソン : 1967年、カナダ・オタワ市生まれ。世界四大アニメーション・フェスティバルのひとつ、オタワ国際アニメーション・フェスティバルの名物ディレクターにして、短編アニメーション界随一の語り部でもある。ハンター・トンプソンらから受けついだ「ゴンゾー」(気の狂った)ジャーナリズムのスタイルを採用し、アニメーション界に生々しい熱気と情熱とを注ぎ込む

土居伸彰 : 1981年、東京都生まれ。アニメーション研究・評論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍中。玉川大学ほかで非常勤講師を務める。日本学術振興会特別研究員。大学の授業で観たユーリー・ノルシュテインのアニメーション作品『話の話』に衝撃を受け、アニメーション研究の道を志す。2007年にはアニメーション作家・山村浩二らとともに、世界の短編アニメーション批評サイト「Animations」を開設、同時代の短編アニメーションについての情報発信や執筆などをおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 深川拓

    わずか数作の綺羅星の如き作品群を残して路上に消えていったアニメーション作家ライアン・ラーキンについて綴ったドキュメンタリー……と言い条、いわゆるゴンゾー・ジャーナリズムの様式を借りた本篇はまるっきり著者クリス・ロビンソンの物語になっている。才能というものの齎す狂った循環、己の苦悩を抜け出そうとするあまり他者を攻撃し救い主を求める愚かさ等々、エゴの皮を少しずつ剥いた挙句の結末の何処か哀しく、清々しいこと。評論というより、私小説と呼ぶべきかも知れない。

  • garth

    著者の自分語りが少々鬱陶しい。でもラーキンのアニメは素晴らしいので。

  • トムヤムクン

    立ち読み。ちゃんと買ってよみたいけど、たかいー

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