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エーリッヒ・ケストナー こわれた時代

クラウス・コルドン

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784038142505
ISBN 10 : 4038142507
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

『エーミールと探偵たち』『飛ぶ教室』など児童文学作家として知られるエーリッヒ・ケストナーは、ジャーナリスト・詩人・脚本家・演劇評論家などさまざまな顔をもっていた。ユーモアと風刺で社会をするどく批評した多彩な文筆活動と、激動の時代を生きた心の内を描きだし、ケストナーの素顔にせまる伝記。1995年ドイツ児童文学賞受賞作。中学生から。

目次 : 子ども時代の光景/ 夫のかわり/ 君はこんな国を知っているか?/ ひとりぼっちのラッキーボーイ/ 女神フォルトゥーナにけられる/ ベルリン/ 小さな詩工場/ 礼儀正しく、しっかりした少年/ 燃えている/ 越冬/ 時がこわれている/ 失われた顔/ 日々の雑事/ マッチのない国/ 小さな自由/ 十三番目の月

【著者紹介】
クラウス・コルドン : 1943‐。ドイツのベルリン生まれ。旧東ドイツの東ベルリンで育つ。経済学を学び、貿易商としてアフリカやアジア(特にインド)をよく訪れた。1972年、東ドイツからの逃亡を試みて失敗し、拘留される。73年に西ドイツ政府によって釈放され、その後、西ベルリンに移住。1977年、作家としてデビューし、児童書やYA作品を数多く手がける。本書でドイツ児童文学賞を受賞

ガンツェンミュラー文子 : 1943‐。千葉県生まれ。ドイツ語・ドイツ文学を学び、1972年ドイツに渡る。ミュンヒェン国際児童図書館に25年間勤務し、言語部門専門員として日本・韓国・中国・台湾などアジア圏の児童書を広く収集・分析。日本の児童書を紹介する展示の企画や講演などを行う。また、児童向けの日本の詩をドイツ語に翻訳するなど、日独の架け橋として活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • どんぐり

    ドイツ国内でナチに抵抗した作家ケストナー(1899-1974年)の評伝。1927年から5年半に『エーミールと探偵たち』『飛ぶ教室』など精力的に創作活動を行ったケストナーは、1933年から12年間出版を禁じられ、彼の本は書店の棚から消され、焚書の対象にされている。その間、作家活動は制限され、ゲシュタポに二度逮捕されるものの、亡命もせずに生きぬいた。ヒットラー独裁下のドイツにとどまった大きな理由は、60歳を超えた母親を残して国外に出ることができなったこと。

  • たま

    子どもの頃ケストナーが好きだった。私が子どもの頃は日本の作家による面白い子どもの本がまだそれほどなかった。この伝記によれば、ケストナーも、ドイツ語の子どもの本が少ないから書いてくれと出版社に頼まれて書き始めた(1930年代)ようだ。ケストナーの大人向けの作品は知名度が低いが、それもそのはず、ジャーナリストで諷刺詩人で翻訳に向かないタイプの作家。彼の活動には大戦前のキャバレ文化?が垣間見えて面白い。ナチスが政権を握っていた12年間、ナチスに睨まれ焚書になり2回逮捕されたが亡命せずに生き延びた強気の人である。

  • Roko

    何よりも驚いたのは、ナチスドイツがドイツ社会を支配し、多くの文学作品が発行禁止や焚書された時代に、ケストナーの作品も「エミールと探偵たち」以外、ほとんどの作品が発行禁止になっていたということです。そんな政府のやり方に異論を唱えたケストナーは「反政府主義者」というレッテルを貼られ、作家としての活動が全くできなくなったのです。どうして戦争なんかするんだ!戦争をやりたがっているのは国の上の方の人たちだけで、一般の国民はそんなものを望んでなどいない!という思いが伝わってきました。#NetGalleyJP

  • 1995年ドイツ児童文学賞受賞作。恥ずかしながらエーリッヒ・ケストナーに関する知識は『飛ぶ教室』しかないのだが、本書を読んで、彼は激動の時代を生き抜いた人なんだということを知った。第二次世界大戦中もドイツに残ったまま、収容所に送られることなく生き延びていられたことはなんてラッキーなんだろうと思った。他にも、児童文学だけでなく、詩や演劇の脚本も創作していたらしい。惨憺たる時代を生き抜いた彼の詩はどんなものなのだろうか。興味が湧いて仕方がない。機会があったら読んでみたい。★★★☆☆

  • テツ

    ドイツの誇る作家ケストナーの伝記。あんなに優しく、こどもへの愛情と彼らが抱える痛みへの気遣いに満ち満ちた児童文学を生み出したケストナーだけれど、自らの作品がナチスにより焚書されるときにわざわざ見物に出かけるような凄まじい反骨精神も抱いていて、本当に大好き。こども時代を終えて大人となったなら、ケストナーのように優しさも強さも同時にもたなければ見えないこともできないこともたくさんあるだろうに、だいたいみんなどちらかは忘れてしまうんだよな。盆休みに作品を久々に読み返したくなりました。

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