Books

中央駅(仮)

キム・ヘジン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784779126116
ISBN 10 : 4779126118
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

社会のどん底で「愛」は救いか、それとも。韓国文壇の逸材、キム・ヘジンによる長編小説。本邦初訳。『82年生まれ、キム・ジヨン』に並ぶ衝撃!「中央長編文学賞」受賞作。

【著者紹介】
キムヘジン : 1983年、大邱生まれ。2012年に短編小説「チキンラン」で文壇入りし、2013年に本書『中央駅』で第5回中央長編文学賞受賞。2018年に『娘について』(古川綾子訳、亜紀書房、2019年)で第36回シン・ドンヨブ文学賞受賞

生田美保 : 1977年、栃木県生まれ。東京女子大学現代文化学部、韓国放送通信大学国語国文学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • アマニョッキ

    圧倒的。言葉を失うほど素晴らしかった。文章の力で人はここまでの希望と絶望を表現できるのか。自分語りをせず固有名詞をもたない男と女は、誰でもあって誰でもない。腐敗、悪臭、暴力、病魔、わたしたちが避けて通りたいと思っているものでしか愛の確認を持てない人たち。キム・ヘジンが舞台にしたというソウル駅の写真を見た。とても美しくキラキラしていて、なんだか涙が出た。そのきらびやかな足下で、ひらかれた広場で、痩せた身体を寄せ合いながら、今夜も飛翔と墜落を待っている人たちがどれだけいるのだろうか。

  • 秋風

    駅の広場でホームレスとなった若い男が路上で酒を浴びながら病気を持った女に出会い物語が動き出す。「人生が勝手に流れていって、俺がどうにもできないところまで崩壊してしまえばいいのに」p19。全てを捨てにやってきた中央駅はそこからまた不器用ながらも生きていく。自問自答の人生が始まった様だった。人が底辺に落ちた時に人を愛する事は救いになるのか。そんな事を問いかけていた。印象に残る作品でした。

  • りつこ

    主人公は若い男のホームレス。彼がなぜそうなったのかという事情は一切語られない。ある晩ふらっと現れて彼の隣で眠り、全財産が入っている彼のスーツケースを盗んだ女。その女と毎晩身体をかわすようになり、男はほんのわずかな希望を抱いてはまた落ち…を繰り返す。これは愛なのだろうかと男は何度も自問するが、女は彼が捨て去ったつもりの未来を夢見る道具だったのかもしれない。とてもヘヴィな物語で読んでいて何度も目を逸らしたくなったけれど、物語の吸引力が凄くて引きずり込まれるようにして読んだ。キム・ヘジン…凄い作家だ。

  • あさうみ

    言葉で、文章で、ここまで混沌とした渦に巻き込めるのか。読んでる最中、感情がぐるぐるかき混ぜられる。社会の闇のなかで、愛した人のためにどれだけ犠牲を払えるか、これが愛か。この虐げられた弱者が他人事ではない、身近に感じる震撼。読み終わったあとも物思いにふける、心に刻まれる物語。

  • 星落秋風五丈原

    タイトルは“中央駅”だが、「歩く歩道」があり新しい駅舎が「古い駅舎の隣に新しく建てた」「古い駅舎が博物館や展示館に生まれ変わる」などという記述を読むと、本編に登場する駅のモデルは京畿道の中央駅ではなくソウル駅と思われる。主人公が何度か不法滞在者を強制排除する場面が登場し、『こびとが打ち上げた小さなボール』『野蛮なアリスさん』でも描かれたような、急速な土地開発により生活空間を奪われる庶民の姿が、本編でも描かれる。棄ててしまった過去や未来のなかに、もしかしたら光があった/あるかもしれないのに。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items