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ガストン・ルル-の恐怖夜話

ガストン・ルルー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488530013
ISBN 10 : 448853001X
Format
Books
Publisher
Release Date
October/1983
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
飯島宏 ,  

Content Description

老練の船長が体験した、あまりにもおぞましい晩餐会での出来事を語る「胸像たちの晩餐」、12人の求婚者から1人選んで結婚する毎に相手が死ぬという悲劇を繰り返す美女の物語「ノトランプ」、かつての惨劇の舞台であり、現在は観光名所となった“血の宿”に泊まった男女を見舞う絶体絶命の危機「恐怖の館」など、『オペラ座の怪人』で知られる文豪の手腕が発揮された恐怖綺譚集。

【著者紹介】
ガストン・ルルー : 1868年、パリ生まれ。法律を学び、弁護士資格を取得した後、日刊紙“エコー・ド・パリ”に記事を寄せるようになり、その後、劇評や裁判記録を多く執筆。“ル・マタン”紙の特派員などもつとめた。代表作である『黄色い部屋の謎』は、1907年に“イリュストラシオン”紙の文芸付録に連載したもので、1908年に刊行され、現在も密室ミステリの古典として不動の地位を保っている。1927年没

飯島宏 : 1940年東京に生まれる。東京教育大学仏文科卒業後、同大学院修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ケイ

    暑い夏にひんやりとする短編集をお借りしたのだが、時期を逃し、ハロウィンシーズンに読んだ。ワォ、ジャック・オー・ランタンがどこかで笑ってないか?。1番怖かったのは『恐怖の館』『蝋人形館』。人喰い亭主の宿や、閉じ込められるお化け屋敷は真っ平御免。女性の哀しさが胸を打つ『金の斧』も好きだが、一番はコルシカの美しい女への男の愛を感じた『ビロードの首飾りの女』かな。『胸像たちの晩餐』は、怖いがどこか滑稽。全体を通じて言えるのは、強すぎる好奇心は己を滅ぼす、ということかしら。

  • KAZOO

    ガストン・ルルーの作品は、「黄色い部屋の謎」「オペラ座の怪人」を読んでいて、これが3作目です。恐怖小説とはいうもののどちらかというと怪奇小説のおもむきもあります。8つの短編がありますが、すべてかなり怖いものがありますが、私にとってはとくに最初の2編が印象に残りました。「金の斧」と「「胸像たちの晩餐」です。後者は本当にかなりこわく話し手の船長の経験談ということになっています。

  • HANA

    再読。老人が片腕を失くした時に起きた事件とは…、ギロチンから生還した女の首元には…、かつて凄惨な事件が起きた宿に泊まった夫婦は…。基本的に酒場に集う元船乗り達が自身の体験した話を語っていくという百物語形式を取っている。その為どの話も長いとは言えないが、どれもこれも題材の選び方から構成の妙が光っており最後まで飽きる事無く読む事が出来る。「ノトランプ」や「ヴァンサン=ヴァンサンぼうやのクリスマス」等はミステリ味もあり、この辺は流石に黄色い部屋の作者といった趣。名手が扱う数々の奇談、どれも面白く読めました。

  • mii22.

    「黄色い部屋の謎」「オペラ座の怪人」のガストン・ルルーによる怪奇譚8篇。世界中の海を回って、興味深い数々の出来事を体験した老船乗りの面々が、カフェのテラスでアペリチフのグラスを傾けながら、夜な夜な恐怖の体験を語り合って時を過ごしているという。日本の怪談のような怨念やドロドロした情念は感じられないが、一人の事件当事者による語りや、複数張られた伏線をくるりくるりと鮮やかに回収するところは、連城三紀彦作品を思い起こさせる。オチはある程度予測できてしまうものの、語り口や恐い話の内容は納得の面白さだ。

  • ニミッツクラス

    83年(昭和58年)の320円の文庫初版を読了。ルルーは50年ぶりくらいで何か熱いものが込み上げてくる。怪異譚8編を収録で、そのうちの5編が連作物となる。この連作は特に名称は無く、隻腕のミシェル船長ら老練船乗りが集うツーロン(仏国)のヴィエイユ・ダルスにあるカフェ・ド・ラ・マリーヌのテラスでアペリチフを飲みながら語られる体験奇譚となる。特に「ノトランプ」は12人の花婿候補から死者続出でミステリの色濃い。連作は読み易い。連作以外の巻頭の「金の斧」は有名。「火の文字」はお約束の“悪魔との契約”物。★★★★☆☆

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