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「生きている」とはどういうことか 生命の境界領域に挑む科学者たち

カール・ジンマー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784826902502
ISBN 10 : 4826902506
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

誰もが納得できる生命の定義は、いまだに存在していない。生物と無生物を分かつものは、いったい何なのか?現代屈指のサイエンスライターが、波乱に満ちた生命研究の歴史をひもときながら、最先端の研究が進行中の数々の現場を探訪し、「生命とは何か?」という人類最大の難問に迫る。

目次 : 第1部 胎動(魂がどのようにして骨に入るのか/ 死に抗う)/ 第2部 特徴(ディナー/ 意思決定する物体 ほか)/ 第3部 数々の難問(驚くべき増殖/ 刺激 ほか)/ 第4部 ふたたび境界領域へ(半生命/ 設計図に必要なデータ ほか)

【著者紹介】
カール・ジンマー : アメリカを代表するサイエンスライター、『ニューヨーク・タイムズ』紙の科学コラムニスト。著書はスティーヴン・ジェイ・グールド賞をはじめ、数々の賞を受賞している。新型コロナウイルスの世界的流行について報道する『ニューヨーク・タイムズ』紙のチームに加わり、その記事は2021年のピュリッツァー賞(公益部門)を受賞した。イェール大学分子生物物理学・生化学科の客員教授も務めている。彼の知るかぎり、条虫の種と小惑星の両方にその名がついたただひとりの著作家でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ジョンノレン

    生命とは何かについて歴史的にこれに取り組んできた科学者達の悪戦苦闘や成果、特異な生き物達のトリビア的生態、生命の定義についての果てしのない軋轢が、時に量子力学まで掘り下げて縦横無尽に語られるエキサイティングな書物。脱水どころか長期間の乾燥後も水を与えると蘇生するワムシやクマムシ。迷路においても餌獲得の最短距離を常に見い出し、解明されていない"ナップザック問題"まで解いてしまう線虫の妙。また目の奥の島皮質損傷により、自らの体内変化信号が途絶することで、自分が死んでいると認識するコタール症候群なるものも初耳。

  • ヘラジカ

    読んだタイミングも悪く感想も書けていなかったので軽く再読してから読んだのだが、凡庸な文系の自分にとっては興味関心から遠く離れる話柄が大半を占め、やはり読み終えるのに少し時間がかかった。とは言っても、コウモリの生態やポリプという謎めいた生物、地球外生命体の可能性など、シンプルなタイトルから分岐していく広範な分野は面白く感じるものも多く、とても中身が詰まった充実の読書だったのは間違いない。すごくエキサイティングというわけではないが、ほどよく専門的で一般読者にも優しく書かれている良書だと思う。

  • やまはるか

    生命とは何か。「未だ生を知らず 焉んぞ死を知らん」4万年前、オーストラリアのアボリジニは死者を墓に葬っていた。人はその頃から死を認識していたが、生命については未だに定義さえなく、生命を再現しようと努めてきた。試験管の中の放射性物質による反応を生命の誕生と取り違えたり、火星の隕石に生命の痕跡を見たり。現代では様々な化学物質の滴をシャーレに落として反応を記録する実験をロボットに延々とやらせて生命誕生のきっかけを探る研究など。何十億年かの時間がなしたことを再現・検証するにはそうした方法しかないのかも知れない。

  • ハルト

    読了:◎ 今こうして息をし「生きている」状態は、どのような過程を経てここに至ったのか。その謎を科学的視座から語りながら、一歩一歩生命の不可思議さへと、いろんな側面によって近づいていく。「生きている」というシンプルな疑問は、人にどのようなものをもたらすのか。いまだ解けないこの疑問は、人間固有のものなのか。「生」には「死」が付随している。それははたして乗り越えられるものなのか。地球外で新しく「生命」が誕生していくのは可能なのか。さまざまなクエスチョンがもたらされ、自分が生きていられることの奇跡に驚嘆した。

  • belier

    中絶や脳死など生死の境目、生きものなのかと言いたくなるような奇妙な生物、生命の起源など「生きている」に関わる研究をわかりやすく紹介している。最新の研究はもちろん、今では忘れらているような過去の話も驚きがあった。生命起源に迫っていると喧伝された若手研究者の大発見が誤りだったという古い話の顛末では、STAP細胞騒動を思い出した。現在の生命起源の研究では深海の温泉が最有力と思っていたが、火山のそばの水たまりという説が詳しく紹介されていたのは一番の学び。地球外生命体の可能性についても前からの関心事で理解を深めた。

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