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赤い髪の女

オルハン・パムク

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784152098887
ISBN 10 : 4152098880
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
宮下遼 ,  

Content Description

ある晩、父が失踪した。少年ジェムは、金を稼ぐために井戸掘りの親方に弟子入りする。厳しくも温かい親方に父の姿を重ねていたころ、1人の女に出会う。移動劇団の赤い髪をした女優だ。ひと目で心を奪われたジェムは、親方の言いつけを破って彼女の元へ向かった。その選択が彼の人生を幾度も揺り動かすことになるとはまだ知らずに。父と子、運命の女、裏切られた男…。いくつもの物語が交差するイスタンブルで新たな悲劇が生まれる。ノーベル文学賞作家の傑作長篇。

【著者紹介】
オルハン・パムク : 1952年、イスタンブル生まれ。トルコ初のノーベル文学賞作家。イスタンブル工科大学で建築を学んだ後、イスタンブル大学でジャーナリズムの学位を取得。その後、コロンビア大学客員研究員としてアメリカに滞在した。1982年発表のデビュー作『ジェヴデット氏と息子たち』(未訳)がトルコで最も権威のあるオルハン・ケマル小説賞を受賞。その後に発表した作品もトルコ、ヨーロッパの主要文学賞に輝き、世界的な名声を確立する。1998年発表の『わたしの名は赤』はニューヨーク・タイムズをはじめとする世界の有力紙誌で激賞され、国際IMPACダブリン文学賞を受賞。2002年の『雪』も同様の高評価を受け、2006年にはノーベル文学賞を受賞した

宮下遼 : 東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学、大阪大学言語文化研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    オルハン・パムクは、新作中心に読んでいる作家です。父親殺しの物語、ギリシャ神話『オィディプス王』と父による子殺しのペルシャ神話『王家』のリミックスに謎めく赤い髪の女が関わり、スリリングな小説でした。最近、頻繁に秋葉原の図書館に行きますが、秋葉原には赤い髪だけでなく七色の髪の男女が生息しています。処女を奪われ妊娠という話は、たまに聞きますが、童貞喪失で孕ませるというパターンはあるのでしょうか?

  • ケイ

    ギリシャのオイディプスと類似した話がイスラムの世界にもあること(男女は入れ替わるが)、そして作者の指摘〜ともに親を殺す前に敵国と協力していた〜というのは、なかなか面白い。オイディプスのストーリーが全面に押し出され、繰り返され、ストーリーがその方向に向かうだろうというのが透けて見えるようだったから、途中が些か冗長に思えた。この作家さんとは相性がよくないようだ。

  • どんぐり

    ノーベル文学賞を受賞しているトルコの作家が、父親殺しの〈オイディプス王〉の神話を巧みに織り込んで描いた物語。イスタンブル郊外で井戸掘りの親方の元でアルバイトをする少年が移動劇団の〈赤い髪の女〉と出会う第1部、建設会社の経営者となり、25年前に死に瀕した親方を井戸の底に残して逃げた「過去」が立ち上がってくる第2部、そして父と子でつながる〈赤い髪の女〉の語る第3部。運命の仕業に唖然としながら、良心を失い、神への信仰を失ったヨーロッパかぶれの金持ちのトルコ人に鉄槌をふるってみせたということか。面白い話だ。

  • NAO

    【2021年色に繋がる本読書会】「オイディプス王」と「王書」をモチーフにした物語。父親のかつての愛人と関係を持ち、息子だと思われる男に憎まれる。それは、まさしくオイディプス王のような運命だ。主人公の悲劇にはいろいろと腑に落ちないことも多いのだが、この話は、どうしてここまで息子にうらまれなければならなかったのかという理不尽さを問う話ではなく、こんな非業の運命もある、という話なのだ。

  • キムチ

    「無垢の…」に齧りついたものの赤トンボじゃないけど噛み切れす挫折。当作、拝見とばかり読み出すと止まらぬ魅力。だが1章でのジェムの思索の独善性に嫌悪が高まる。神話と王書に身を写す思考は民族性?有り得ぬ展開の先を見届けたく2時間で読み切った。燃えカスと化した頭が熱を帯びたかと。疲弊感半端なし。オイディプスとロスタムをオーバーラップさせたドラマを架空実現した数十年の出来事は赤髪の女と父子を絡めた私的遊びに見えた。じゃ、アイシェの気持は踏みにじられてる?ラストの告白のおぞましさは吐き気すら。余りに自己中。女

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