オノレ・ド・バルザック

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バルザックポケットマスターピース03 集英社文庫

オノレ・ド・バルザック

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087610369
ISBN 10 : 4087610365
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

個人や社会の暗部に深く測鉛を下ろして、ときにはおぞましい真実をも明るみに出し、野心の挫折や運命の無情を好んで主題としながら、バルザックの小説はつねにポジティヴな生命感を失わず、人生へのあくなき好奇心と愛着をにじませています。そこに並はずれた創造者バルザック自身の精神の脈動を感じとらずにはいられません。…本書をひとつの入口として、読者がバルザックの築いた大伽藍の探検に乗り出されますよう!

【著者紹介】
オノレ・ド・バルザック : 1799.5.20‐1850.8.18。フランスの小説家。フランス中西部のトゥールに生まれる。人間へのあくなき好奇心と愛着をもって、同時代の社会と世相をあまねく活写しようと、全89作におよぶ“人間喜劇(コメディ・ユメーヌ)”を精力的に執筆して、フランス近代小説の新しい道を切り開く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 優希

    『ゴリオ爺さん』以外は抄訳となっていますが、人生への好奇心を感じさせました。挫折や無情が描かれながらも前向きな作風で面白かったです。リアルで奔放で幻想的。人間喜劇すら感じます。バルザックは初読みでしたが、興味の尽きない作家になりました。抄訳でおさめられている2作品も機会があれば読んでみたいと思います。いい入り口になりました。

  • ウイロウ

    唯一全訳の『ゴリオ爺さん』を読了したところで中断。というのもこれがあまりに面白く、他の二作を梗概と抄訳で済ませてしまうのが勿体なく思えたから。『幻滅』『浮かれ女盛衰記』は先に完訳を読もう。さて『ゴリオ爺さん』だが、冒頭の作者の予告通りまさにドラマらしいドラマを堪能したという気がする。名作&カ学がこんなにも巻措く能わざるストーリーでいいんだろうか。またバルザックの人間観察の鋭さが随所に光っている。わけても女たちを見る目の意地悪なことよ。そのあたりを巧みに日本語で掬い取った博多かおるさんの翻訳もすばらしい。

  • 圓子

    『ゴリオ爺さん』読了。びっくりするほど面白かった。こんなに続きの気になる「古典」もなかなかない。舞台や小道具は今とは違う旧いものだけど、感覚がいまだに新鮮。

  • タカボー

    世界の十大小説に初めて挑む。古い海外の小説は訳が重要と思い、比較検討して集英社のにした。これにして良かった。鈍器本ではあるが他ニ篇によりヴォートランの魅力がたっぷり味わえるし、当時のフランス人には常識でも、現代の私達にはわからない部分を上手に補ってくれている。皆各々の考えで行動してるだけなんだけど、それが誰かの思惑を狂わせる。それはリアルな人の世の常であり、そこが面白い。悪人は悪人と思って生きてないし、脇役は脇役と思って生きてない。ヴォートランもただの悪役じゃなくて、敬意すら抱いてしまう。

  • かみしの

    ゴリオ爺さんは読んでいたので、他の二つを読みましたがなんといっても「浮かれ女盛衰記」が面白すぎる。プルーストやワイルドが影響を受けたという人間喜劇きっての悪役、ヴォートラン(ジャック・コラン)のかっこよさが引き立ちます。きらびやかな表の社交界と政治の世界を、裏から牛耳ろうとする彼の奸計と人間的魅力には、ぼくも思わず動悸を催してしまいました。「俺はこの世を支配してやるよ。これまで二十五年間そうしてきたみたいにな……」ぜひとも抄録ではなく、完全版で読みたい。人間喜劇の手広さに、くらくらしてしまいそうです。

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