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サンソン回想録 フランス革命を生きた死刑執行人の物語

オノレ・ド・バルザック

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336066510
ISBN 10 : 4336066515
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

代々パリの死刑執行人“ムッシュー・ド・パリ”を務めるサンソン家の4代目当主として、のべ3000人余を手にかけた男。サンソン家に代々伝わる資料と直接取材を基に、フランスを代表する文豪バルザックが描いた処刑人の物語を、待望の本邦初訳!

目次 : 死刑執行人の宿命/ 刑罰制度に対する世論の変遷/ ある不条理な銃殺刑/ 子供時代の思い出/ 初めて家業を知る/ 風変わりな家庭教師/ 教会内にも差別が/ アンリ・サンソンの手稿/ 死刑執行人を巡る美談・挿話・噂/ 父親の心配り/ 科学者たちとの交流/ イタリアの死刑執行人ジェルマノ/ ジェルマノの受難は続く/ 山の女王ビビアーナ

【著者紹介】
オノレ・ド・バルザック : フランス文学を代表する作家の一人。1799年生まれ。ロマン主義・写実主義の系譜に属する。現実の人間を観察することが創作の出発点だが、創造力を駆使して典型的人間像を描きあげる。歴史にも大きな関心を持ち、歴史的事実から着想を得ることも多かった。様々な作品に同じ人物を登場させる「人物再登場法」という手法を用い、膨大な作品群によって「人間(喜)劇」と名づける独自の文学世界を構築しようとした。代表作は『谷間の百合』。豪放な私生活も伝説的に語り継がれている。1850年没

安達正勝 : フランス文学者。1944年岩手県盛岡市生まれ。東京大学文学部仏文科卒業、同大学院修士課程修了。フランス政府給費留学生として渡仏、パリ大学等に遊学。執筆活動の傍ら、大学で講師も務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 吉田あや

    フランス革命期にパリの死刑執行人を務め、ルイ十六世やアントワネット、ロベスピエールなどを含む3千人に及ぶ処刑を担当したシャルル-アンリ・サンソン。歴代処刑人を務めるサンソン家の当主たちが残した手記や日記、公文書、手紙などに加えて、一族内で語り継がれてきた逸話を集め、フランスの文豪バルザックがシャルル-アンリに成り代わり執筆した本作。未完であるだけに先が読めないことがもどかしくも、サンソン家の長きに渡る苦悩と想いを知り、切なさが胸に深く広がった。(⇒)

  • パトラッシュ

    売れない新進作家が他人名義の本を代筆するのは珍しくないが、バルザックもやっていたとは。それも死刑執行人の家系として名高いサンソン家が題材なのだから、小説として思う存分筆を振るえていれば大傑作になっていたはずだ。しかし頼まれ仕事のためか淡々とした回想録にしかなっておらず、肝心のフランス革命で数千人をギロチンにかけるまで行かずに終わってしまったのは残念だ。不可欠な職業故に経済的には豊かながら、周囲から蔑まれ賤民扱いされる苦しい生活を送っていた内情がわかり、サンソン家の存在が逆に死刑廃止に寄与したように思える。

  • ケロリーヌ@ベルばら同盟

    世には諸悪が蔓延り、非道に憤る民衆は裁きを求める。法に照らして断罪された人間を処刑するのは、裁判官であり、司法官であり、民衆、社会である。死刑執行人は、社会が悪を断つ為に振りかざす武器にすぎない。然るに、何故武器を振るう手は崇拝され、刃は忌み嫌われるのか…。バルザックが、パリの死刑執行人であるサンソン家四代当主シャルル・アンリの回顧録という態で、人間の尊厳、死刑廃止思想を語る。サンソン家に伝わる歴代当主の覚書や手紙に取材し、一族の歴史から、シャルル・アンリの生い立ちと、家業と社会への想いを描く前半は秀逸。

  • どぶねずみ

    バルザックが語るサンソン。死刑執行人としてムッシュー・ド・パリと言われて生きたサンソン家。もっと生々しい話が書いてあるかと思ったらそうでもなく、途中から小説調になって読みやすかった。先月サンソンについての舞台を鑑賞して、世界史が嫌いだった私がフランス革命に多少の興味を抱いた。6代続いたとされる死刑執行人のサンソン家だが、ここでは死刑執行に関して国に改革を示してきた4代目サンソンが父親の大きな愛情を受けながら、立派な死刑執行人に巣立っていく家庭的な部分が垣間見えた。また吾郎ちゃん演じるサンソンが観たいなぁ。

  • 星落秋風五丈原

    死刑執行が法で定められた刑罰というならば、なぜ民衆はまるでスポーツ観戦でもするかのように処刑場に群がるのか。刑を決めた裁判官や、戦争で敵兵を倒した兵士には尊敬の眼差しを送られるのに、執行する者は忌み嫌われるのか。皆が嫌がる仕事であるが故に、高額の報酬が得られるが、しかし一たび職業を明かすと、自由な結婚もままならない。文字通り職業に縛られた一生となる。その悲劇的な人生は『アンリ・サンソンの手稿』で紹介される。それほど忌避する思いがあるならば、いっそ死刑を止めれば良いのに、なぜ死刑はなくならないのか。

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