エドウィージ・ダンティカ

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ほどける

エドウィージ・ダンティカ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784861826276
ISBN 10 : 4861826276
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

双子の姉を交通事故で喪った、十六歳の少女。自らの半身というべき存在をなくした彼女は、家族や友人らの助けを得て、悲しみのなかでアイデンティティを立て直し、新たな歩みを始める。全米が注目するハイチ系気鋭女性作家による、愛と抒情に満ちた物語。

【著者紹介】
エドウィージ・ダンティカ : 1969年ハイチ生まれ。12歳のときにニューヨークへ移住、ブルックリンのハイチ系アメリカ人コミュニティに暮らす。バーナード女子大学卒業、ブラウン大学大学院修了。94年、修士論文として書いた小説『息吹、まなざし、記憶(Breath,Eyes,Memory)』でデビュー。少女時代の記憶に光を当てながら、歴史に翻弄されるハイチの人びとの暮らしや、苛酷な条件のもとで生き抜く女たちの心理を、リリカルで静謐な文体で描き出し、デビュー当時から大きな注目を集める

佐川愛子 : 1948年生まれ。女子栄養大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • どんぐり

    ハイチ出身の作家ダンティカ6冊目。一家4人の乗った車の追突事故。ICUで意識を覚醒した少女に告げられた双子の姉の死。「早く家を出ていればこんな事故には遭わなかったのに」と少女は自分を責め、「姉一人だけが家族の身代わりになって死んでしまった」という思いを振り払えないでいる。姉の死から双子のくびきをはずされ、結びをほどかれ、残されたもう一人が、その死を受け入れるまでの編みなおしの物語。ダンティカの愛別離苦である。

  • ヘラジカ

    悲惨な事故によって双子の姉を亡くした少女が、その喪失を苦しみながらも克服するまでを描いた物語。というと少しベタに感じるかもしれないが、これが本当に良い作品だった。共に生活し喜びや悲しみを分かち合ってきた半身、謂わば魂の半分を無くしたときに味わう欠落感。それを大げさな愁嘆場にするのではなく、思い出を一つ一つ取り上げて優しく決別していくかのように描いている。柔らかく繊細な筆致で紡がれた崩壊と修復の物語。感動させることだけを考えエンタメ化された凡百の悲話とは一線を画する作品である。(2017・29)

  • てつや

    とてもシンプルな内容なのだけど、読み始めると一気に読めてしまう。 ストーリーでぐいぐいページをめくらせる、というのとは違って、なんだろう、すっと沁みこむように読める、という感じ。 そのくせ各シーンは、ずっと心に残っているというちょっと不思議な作品でした。 ちょっと気になったのは題名の「ほどける」。 いえ、「ほどける」も素敵なのですが、なんというか、うーん、という感じです。かといって、他には思いつかないのですが。。

  • アヴォカド

    双子の姉を事故で亡くす、その喪失を受け入れるまで。生まれた時から何もかも共有しほぼ自分に等しいような存在に、ゆっくりとさよならを告げる。家族や親戚との関係の濃密さは、ハイチからアメリカに渡り住んだ故もあるかもしれない。友人たちとの軽快な感じにわずかに混ざり合う、疎外感。嫉妬とも言えない小さな嫉妬。自分が生き残ってしまったという罪悪感。震災やハリケーン被害の後を生きるハイチの人びととも重なってくる。ハイチの祖父母も、その家も庭もとても素敵で、素敵だったことは損なわれないんじゃないかな、とも思う。

  • しんい

    何気なく手にとって読んでみた、ハイチ系アメリカ人作家による小説。良い意味で時間の経過が曖昧で、相対的に短い期間のことが克明に語られている。「世界初の黒人共和国」だがいまだに「東半球での最貧国」であるハイチ。大地震や水害で大きな被害を受け、一向に復興もしない。そんな祖国をアメリカに渡ってからも愛し続け、そのアメリカでも東海岸のハイチ人コミュニティの中で生きていく人々。作者の描くその日常はとてもリアルで、ハイチ系の人たちの細やかな心の動きがみずみずしく伝わる。しばらくこの作家を読んでいきます。おすすめ。

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