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小説のように 創元文芸文庫

アリス・マンロー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488805043
ISBN 10 : 4488805043
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ある日、一冊の小説に出合った音楽家の女性。その物語では、音楽教師時代の自分が、どこか面影のある少女の目を通じて描かれていた。この子は誰だっただろう。ページをめくるにつれ、過去が新たな景色を見せる――表題作「小説のように」ほか、孤独な女性と逃走中の殺人犯との対話が震えるほどの余韻をもたらす「遊離基」など、人生ががらりと様相を変える瞬間を捉えた十の物語。ノーベル文学賞に輝く短編小説の女王、初の文庫化。

【著者紹介】
アリス・マンロー : 1931年カナダ、オンタリオ州生まれ。図書館勤務と書店経営ののち発表した最初の短篇集『ピアノ・レッスン』(1968)でカナダ総督文学賞を受賞。以降、78年Who Do You Think You Are?および86年『愛の深まり』で、計三度の総督文学賞受賞を果たした。98年の『善き女の愛』でギラー賞と翌年の全米批評家協会賞を、2004年の『ジュリエット』で再びギラー賞を受賞したほか、多数の受賞歴を誇り、短篇小説の女王と称される。09年国際ブッカー賞を、13ノーベル文学賞を受賞。24年5月没

小竹由美士 : 翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • たま

    アリス・マンローの短編集。10篇を収めるがいずれも引き込む力が半端ない。起承転結の承に始り、「え、これはどういう状況なの?」ともどかしく読み進むと転となり、読者が起を察するうちに結になだれ込む。ダメな人間たちを描き、人間ってこんなふうだな、小説ってこういうものだなと思う。いわゆるwell-madeの短編と異なり、落ちがなくカタルシスがない。社会的な視野の広がりも形而上的な深みもない。ノーベル文学賞は社会性とか哲学的含意のある作品を好むと思っていたので、マンローのような作品も受賞するとはやや驚き。

  • kaoru

    ノーベル賞作家アリス・マンローの短編集。凄惨な事件を起こした夫の精神に繋がろうとする妻の視点から語られる『次元』、思っても見ない人間に成長した息子に戸惑う母の物語『深い穴』、病に苦しむ女性が強盗に遭遇する『遊離基』などいずれも一筋縄ではいかない人生の深淵を覗く作品ばかり。『小説のように』は著者の体験が綴られているのか。子供の心理を描いたものに秀作が多く『子供の遊び』の静かな残酷さには遥か昔のアメリカでの子供時代が蘇った。『あまりに幸せ』には女性数学者コワレフスカヤの最期の数日が題材。19世紀に活躍した→

  • まこみや

    物語は唐突に始まる。しばらく読者はどこに向かうのか予測がつかない。やがて実に自然な形でしかしまさにそこしかない地点で、フラッシュバックによる回想へ繋がっていく。再び「現在」に戻ってきた時、読者は漸く主人公の置かれている、追い詰められた状況が朧げに見えてくる。今度は、どのような形でこの物語を終えるのだろう、と心配になる。最後に誰も予想しないようなラストが提示される。余韻と人間に対する深い洞察を感得させる。シーンの配置と語りの順序の見事さ。長編の内容を緊密な短編に仕上げる手並みも“女王”の名にふさわしい。

  • Apple

    全短編をいちど読んでみたのですが、人生の中で生まれる様々な心の動きが言葉になってるというのがすごいような気がしました。本書に限らず、アリス•マンローさんの短編は、何度も繰り返し味わってみたいものだと思いました。ひとつ一つのストーリーもいいのですが、その奥にある著者の人生観みたいなものをこそ、ちょっとずつ読み解いてみたいなあという気になる読書でありました。短編集って、読んでる時はフムフムって思いながら読むのですが、後の方になって最初の方の短編の内容ってほとんど忘れてしまうのです•••。

  • 星落秋風五丈原

    「次元Dimensions」 宿泊施設で働くドーリーは、母親の介護で、後に夫となる男性と出会う。自分の子供を殺してしまった精神障害のある夫に、カウンセラーには黙って会いに行く。現在パートと、ドーリーの身に起こる出来事の過去パートが交互に登場。彼の言葉からタイトルは取られている。精神疾患があるからとはいえ常にドーリーを抑圧し自分の都合のいいようにしか考えない夫が非常に不快である。早く彼から離れた方がいいのに、なぜ彼女は彼に執着し続けるのか?と読者は思うはずだ。その上で幕切れを読むとドーリーの変化がわかる。

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