ヒトの言葉 機械の言葉 「人工知能と話す」以前の言語学 角川新書

川添愛

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784040823485
ISBN 10 : 4040823486
フォーマット
出版社
発行年月
2020年11月
日本
追加情報
:
256p;18

内容詳細

AIが発達しつつある今、改めて「言葉とは何か」を問い直す。AIと普通に話せる日はくるのか。人工知能と向き合う前に心がけるべきことは何か。そもそも私たちは「言葉の意味とは何か」を理解しているのか―「理論言語学」出身にして気鋭の作家が、言葉の「不思議」と「未解決の謎」に迫る。

目次 : 第1章 機械の言葉の現状(コンピュータの内側で、言葉はどう扱われるのか/ 文字以外の情報も数で表される ほか)/ 第2章 言葉の意味とは何なのか(意味は辞書に全部書いてある?/ 意味は心の中のイメージか? ほか)/ 第3章 文法と言語習得に関する謎(無意識の文法―「かたまり」に切り分ける/ 無意識の文法―意味解釈への影響 ほか)/ 第4章 コミュニケーションを可能にするもの(他人の意図の理解/ 意図理解の手がかり/ 言われたことを実行する)/ 第5章 機械の言葉とどう向き合うか(チューリング・テスト/ 人間っぽい言動=言語理解? ほか)

【著者紹介】
川添愛 : 九州大学文学部、同大学院ほかにて言語学を専攻し、博士号を取得。津田塾大学女性研究者支援センター特任准教授、国立情報学研究所社会共有知研究センター特任准教授などを経て、言語学や情報科学をテーマに著作活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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前作『働きたくないイタチとイタチと言葉が...

投稿日:2021/03/09 (火)

前作『働きたくないイタチとイタチと言葉がわかるロボット』が非常に読み易く、しかも「言葉を理解する」ことの難しさが再認識出来る素晴らしい内容だったので、こちらも購入。前作は幅広い年齢層を対象にしていたが、今回は高校生以上くらいだろうか。著者が深く研究されていることを、ここまで分かりやすく丁寧に示してくれるのはありがたい。なかなか他にはない、非常に親しみやすい専門書。

しち さん | 埼玉県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • けんとまん1007 さん

    改めて言葉の不思議さを考えた。言葉とは?言葉を理解・習得するとは?どうやって?などなど。AIに関する認識は、書かれていることと、ほぼ同じなので、すっと納得できた。人間の脳の凄さを思う。読みながら、最後のほうで川添さんが書かれている、言葉を研究するのは、人とは何かを研究することに通じるということが、アンドロイドで有名な石黒先生の視点と同じだなあ〜と納得。

  • 樋口佳之 さん

    直近に読んだ本に引きずられながら読みました。普通に行っている言語コミュニケーションはひどく姫川玲子的なのでしょう。状況依存で無視して良いものを暗黙の了解のもとにばっさり落としていく。だから日下風の報告にイライラしたり、筋読みが通った、または覆った時に快感を覚えるみたいな。/毎日使ったいるのに突き詰めて見てみると、わかって無い事多いのですね。

  • かんやん さん

    著者はAI開発に携わった言語学者。翻訳や対話、文章執筆など、AIの言語理解に関する通俗的な誤解を解きほぐしてゆく。数値を入力すると別の数値に変換して出力する関数であるAIは、言葉を理解していると言えるのか。ニューラルネットワークのパラメータが膨大・複雑で、AIがなぜそのように振る舞うのか実のところわからないブラックボックス問題というのがある。つまり、間違いを犯したとき、その原因を突き止めにくいわけである。そもそも、ヒトが言語を理解するメカニズムそのものが、実のところよくわかっていないという。良書。

  • どんたこす さん

    AIによる会話は膨大なデーターから法則性を見つけ出し、機械学習によって次はこの言葉がつながると言う確率に基づくものである。 一方人間も言葉の意味と言うものを完全に定義付けする事はできていない。説明できない能力を使ってコミニュケーションをとっている。このことを解明することができればAIも人間と同じように思考することができるのだろう。ダチョウ倶楽部の絶対に押すなよのネタが真面目に解説されていたのには笑ってしまった!

  • やまやま さん

    機械が言葉を十分に理解できるという線はまだ厳しいものであるように思えるが、「機械による言葉の扱いが、実用的な面から見て十分に信頼できる」ということでは現実的なものになってきており、実用的に問題のないレベルの(機械による)言語理解とはどういうことかを考える方が建設的、とのまとめはわかりやすい。人間のコミュニケーションにおいても相互の理解ということは謎の多い事象であり、言語を通じた他者理解は常に限界があることを認識する一方で、言語は他者理解を深める大切な道具である、という実に常識的な認識に立ち戻る。

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人物・団体紹介

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川添愛

1973年生まれ。言語学者、作家。九州大学文学部卒業、同大大学院にて博士(文学)取得。2008年、津田塾大学女性研究者支援センター特任准教授、12年から16年まで国立情報学研究所社会共有知研究センター特任准教授。専門は言語学、自然言語処理(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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