スター・ウォーズの精神史(仮)

小野俊太郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784779170447
ISBN 10 : 4779170443
フォーマット
出版社
発行年月
2015年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
シリーズ
:
追加情報
:
263p;19

内容詳細

12月18日、いよいよエピソード7「フォースの覚醒」公開!

この公開に併せて刊行する本書は、これまでのエピソードIV「新たなる希望」V「帝国の逆襲」VI「ジェダイの帰還」の三部作、そして、I「ファントム・メナス」II「クローンの攻撃」III「シスの復讐」三部作をあわせた全六作の新たな読みを提示する「スター・ウォーズ読本」です。

残された六本の映画をいろいろな角度から見直すことで、このきわめてアメリカ的な物語が、どうして普遍的なものとみなされ、日本も含めた世界中で受け入れられてきたのかの理由を探っていく。

第一部は、二つの三部作とスピンオフ作品を扱う。ルーク三部作で、帝国軍の野望を砕き皇帝を倒すというクライマックスに達してしまう。その続編が意外なことに父親であるアナキンを扱う前史となった。アナキンの物語となることで、善と悪の関係へのアプローチが明確になり、「スター・ウォーズ・シリーズ」が持つ暗黒面をあぶりだす。前史が後から語られることで、メビウスの輪のように因果関係が入り組んだものとなる。正史のなかでは詳しく語られないクローン戦争を扱った
スピンオフ作品や、イウォーク物についても触れていく。

第二部は、「あまりにアメリカ的な物語」というパートでは、
まず帝国の支配を逃れ、共和国へと向かったアメリカ独立戦争の理念とのつながりを考える。フロンティアとしての宇宙がここでは中西部の独立自営農民の子供が抱える苦悩を描く場所となる。都会や文明の中心での「成功」を夢見る若者を描いた前作の『アメリカン・グラフィティ』とつながっている。多様な異星人が出てくるが、それは「西部劇」以来、人種や民族のるつぼを描いてきた伝統にのっとってもいるし、先住民への白人優位の歴史を読むこともできる。そして戦争の前線に兵士を派遣する戦争国家としてのアメリカの現実を映してもいるのだ。このあまりにアメリカ的な映画が持つどこか普遍的な魅力の秘密をひもとくことにしよう。もちろん私たちの合言葉は「フォースのともにあらんことを(メイ・ザ・フォース・ビー・ウィズ・ユー)」だ。
(はじめにより)

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読書メーターレビュー

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  • ブラックジャケット さん

    スターウォーズは1977年全米公開。翌年には日本で公開され、私もスクリーンで堪能した。子供時代に憧れていたスペース・オペラが実現した喜びに感動した。E・E・スミスやE・ハミルトンのSF小説が、ルーカスのキャラクターによって再現された。そのスターウォーズ・シリーズも今年の暮れに第9作が公開されて40年以上続いたサーガが完結。本書はルーカスが携わった6作に詳細な解説を加え、生み出された背景を考察している。神話世界、シェイクスピア、先行のSF小説、西部劇、戦争映画等々、引用は多岐にわたった。マニアには有難い。

  • またの名 さん

    光速並みまたは光速以上のスピードでワープしても相対性理論の影響は受けないし物理法則はガン無視のおとぎ話世界を、映画論とアメリカ論の面から考察。ショットの細かい類似と差異を物語展開に即して前半で説明し、雑多な坩堝として強力な単一性を持たない合衆国の中で様々な文献や映画作品を渉猟した成果のコラージュから作られた統一的神話が連想させる、アメリカの過去と現在が持つ光と影を後半で読み解く。記述に関してはもうちょっと整理して読みやすくできそうだけど、オタク的熱意で語ると大体こうなるので致命的欠陥と言うほどでもない。

  • コロン さん

    大学のレポートを書くために読んだけどスタウォーズの奥深さがわかってよかった。 これを読んでから再度映画を見るともっと面白いと思う!

  • LastNakamura さん

    アナキンはフリーランスになるべきだった。のかもしれない。

  • ゆき (Kou) さん

    ep7予習。筆者の長年のSW愛が感じられる論集。アメリカ文化・歴史、ルーカスの背景をもとにSWを読み解いていく。最終章では、西部という夢のフロンティア(旧三部作)から、戦争の最前線・フロントへと変貌したアメリカと、新三部作の関係を探る。さらりと言及するに留めているが、スピンオフにも造詣が深い。スターウォーズの奥深さにおどろく。新しいシリーズは、どれほど「アメリカ的な物語」に仕上がったのか、さらに楽しみになった。

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