Rough Guide To Country Blues

幅広く奥深い〈カントリー・ブルース〉の魅力をこれ一枚ですべて味わい尽くせる！
　
ビギナーの方には入門編として最適であると同時に、マニアの方にとっては嬉しい貴重音源も収録されていることでお馴染みのラフ・ガイド・シリーズ。ラフ・ガイドの〈ブルース・シリーズ〉は戦前ブルースを軸足に、これまでも“デルタ・ブルース”（サンビーニャ・インポート　WNSI-1112)、 “ラグタイム・ブルース”（WNSI-1118）などをはじめとする、数々の優れたコンピレーション作品を生み出してきました。そして今回登場するのは〈カントリー・ブルース〉。カントリー・ブルースとはアクースティック・ギター演奏を中心としたブルースの総称で、主にラグ・タイム、ディキシーランド・ジャズ、ヒルビリー、ゴスペルなどの要素が取り込まれています。勿論のことながら、カントリー・ブルースのルーツはアメリカ南部で誕生したブルース。それがアメリカ合衆国各地に波及していったことによって、ブルースに各地域（＝カントリー）独自の音楽要素が取り込まれ、シカゴ・ブルースやメンフィス・ブルース、デルタ・ブルースはじめ、数多くのスタイルが誕生していくこととなりました。代表的なアーティストをあげると、シカゴ・ブルース（アーバン・ブルース）の先駆者、通称〈デルタの声〉チャーリー・パットン（1887-1934）、ラグ・タイムの名手で驚異的なフィンガー・ピッキングのテクニックを持つブラインド・ブレイク（1895-1933）、ボブ・ディランも敬愛するヒルビリー・スタイルが印象的なブラインド・ウィリー・マクテル（1898-？）、Tボーン・ウォーカー、BB.キングはじめ、数多くのブルースの巨人たちを心酔させた戦前ブルースを代表するブラインド・レモン・ジェファーソン（1897-1930）などが該当します。

最初にこの弾き語りスタイルの〈カントリー・ブルース〉がレコード化されたのは1924年のこと。そして最初に商業的な成功を収めたナンバーはブラインド・レモン・ジェファーソンの‘Jack O'Diamonds’(1926年）だったと言われています。その頃カントリー・ブルースを演奏するプレイヤーは黒人のみに限定されていたわけではなく、意外なことにディック・ジャスティスのような白人ブルースマンも存在していました。

このように幅広く奥の深いカントリー・ブルースの世界をぎゅっと一枚に凝縮し、その魅力を余すところなく伝えてくれるのが今回ご紹介するこの作品です。アクースティック・ギター演奏を愛する方には多種多様なフィンガリング・スタイルが楽しめる贅沢な一枚でもあります。本作では上記にあげたブルースメンの名演名唱が収められているは勿論のこと、天才ギター・エヴァンジェリスト（伝道師）でスライド・ギターの名手ブラインド・ウィリー・ジョンソンやアメリカ音楽史を作り上げた偉大なアーティストの一人レッドベリーのナンバー、サン・ハウスの初録音作品（1930年）など、隙のない完璧なラインナップ全25アーティスト25曲を収録。全てのブルース・ファンの方、これからブルースを聴いてみたいというビギナーの方、ヴィンテージ音源ファンの方共に必携です！

●日本語解説／帯付き


（メーカーインフォメーションより）