CD 輸入盤

Brasileiro Treasure Box Of Funk & Soul

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
COS015CD
組み枚数
:
7
レーベル
:
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Quem Vem L - Antnio Carlos & Jocafi
  • 02. Paz E Amor - Os Increiveis

ディスク   2

  • 01. Bochechuda - Toni Tornado
  • 02. Aposta - Toni Tornado

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1970年代前半頃のブラジリアンファンクのコ...

投稿日:2017/05/29 (月)

1970年代前半頃のブラジリアンファンクのコンピレーション 「Brasileiro Treasure Box Of Funk & Soul」 …毎週聴いているNPRのAlt.Latinoで紹介されているのを耳にして、 ちょっと印象に残ったし、いいかな、 と思ったから入手してみたんだけど…手許に届くまでは、 漠然と、コンピレーションアルバムだから、 沢山曲が収録されてるんだろうな、 と事前確認せずに勝手に思っていたこともあり… 正直、全14曲計38分っていうのは、 過去の音源を集めたコンピレーションアルバム、としては、 ちょっと値段のわりに分量が少ないかな、 という物足りなさを最初は感じたんだけど…実際に聴き始めて、 5回6回と繰り返し聴いていく内に、 段々とハマってきて癖になりそうな感じで… 個々の楽曲の洗練されたカッコよさ、みたいな部分がじわじわと 理解出来てくると、珠玉の濃密な全14曲計38分だ、 とも言えるのかな…とも思えてきたり。 とりあえず、今みたいにインターネットで全世界が繋がっていて、 ブラジルだろうとアメリカだろうとアフリカだろうと、 各地の音楽がリアルタイムでネットで視聴出来たりする今の時代と違い、 1970年代前半頃の米国とブラジルとは、 文化交流がないわけじゃないけど… 今みたいに映像や音楽を同時に共有出来る時代ではなかったわけで… そんな中、米国で生まれたファンクやソウル音楽のレコードを、 誰かがブラジルに持込み(持帰り)…ソコから、 ブラジルでファンクやソウルが独自の進化を遂げて、 1970年代ブラジルで大流行した… というのが、ブラジリアンファンクで…その、 1960年代に米国のアフリカ系米国人(黒人)の文化から生まれてきた、 ファンクやソウルという音楽ジャンル… 一方で、ブラジルは、 奴隷貿易時代の350年間に350万人の黒人奴隷が、 アフリカからブラジルに連れて来られた、という歴史的過去があり、 今はナイジェリアに次ぐ世界2位の黒人人口が多い国、 っていう…つまり、人口の絶対数的には米国よりもブラジルのほうが、 黒人が沢山いる、そんな国なわけで… そんな文化土壌のブラジルだからこそ、当時、 米国のソウルやファンクって音楽ジャンルのコンテンツや情報を、 リアルタイムに同時に、同時代的に共有出来てたわけじゃない状況下で、 誰かがブラジルに持込んだ米国のファンクのレコードから、 ブラジル現地のミュージシャン達が、 独自にブラジル流のファンクを発展させて爆発的に広まり… …米国のファンクと似ているけど、 ブラジルの音楽要素が色々と組み込まれて音楽的に昇華されていて… (…ソレが更に発展し米国音楽との相互作用もありつつ、 1980年代には、ファンク・カリオカと呼ばれるジャンルが出来たり…) という…やはり同じアフリカルーツって共通点があるからか、 米国の黒人文化発祥のソレは、 ブラジルの文化土壌とも親和性が高かった、ということなのかな… みたいな…ともかく、 そんな相互の文化事情的な側面からの興味深さも感じつつ、 純粋に、音楽的に聴いていて、楽しかったり、 漲る生命力のようなモノを感じたり…っていう、そういう部分が魅力で… そういうのが濃密に味わえるコンピレーションアルバムだな、 と。 …ポルトガル語初心者な自分には、歌詞カードがついていれば、 より嬉しかったけれど、一応、収録楽曲やそのアーティストを紹介したり、 っていう解説文やジャケット写真等が掲載された、 正味8ページくらいのブックレットが付属していて、 そこは英語で書かれているんで、ポルトガル語分からなくても読める感じ、 っていうか、どうも、このコンピレーションアルバムは、 米国で企画されて米国の音楽ファンに向けて、 米国音楽とも関係が深いブラジル音楽の1ジャンルである、 ブラジリアンファンクやソウルっていうモノを特集する企画アルバム、 っていう、そんなコンセプトのものなのかな、 と。 …っていうか、解説文の最後に…コレに収録された音楽が生まれた、 リオことヒウ・ヂ・ジャネイルや、サンパウロには、 もっともっと沢山色んな音楽があるんで探して見て下さい、 コレは氷山の一角です… とか書いてあるんだけど…そんなこと言うなら、 38分じゃなく、もっとCD1枚の容量ぎりぎりの80分くらいまで、 もっと沢山楽曲を収録してくれりゃあ、いいじゃないか… とも思うんだけど… 因みに、付属のブックレットを読んでいて得た情報だと… 収録曲の幾つかでは、印象的なピアノ音が含まれてたりするけど、 それはどうも、 Dom SalvadorというブラジリアンジャズやMPBのレジェンド級ピアニスト、 がいるんだとか… 印象に残った曲を幾つか挙げると… 3曲目「Bochechuda」は、 とりあえず、「Bochechuda」(ブー♪シェー♪シュー♪ダッ♪) と連呼して盛り上がってるな、 というのは記憶に残るけど…どういう意味なんだか…でもまぁ、 ファンクでカッコいいよね…ジェイムズ・ブラウンの影響を色濃く感じる系、 英語かポルトガル語か、という違いのみ。 4曲目「Aposta」(アポスタ)は、3曲目のと同じアーティストの、 ポルトガル語と部分的に英語交りな…3曲目同様、 ジェイムズ・ブラウンの影響がもろそのまま、的な…。 5曲目「Bananeira」(バナネイラ)は、 サンバやボサノヴァ系のブラジル音楽要素と融合した…もう、 米国ファンクの物真似系じゃなくて完全に、 まさにブラジリアンファンクでソウル、な楽曲… バナネイラはバナナのこと?… 歌詞内容は全く分からないけど…印象には強く残る曲。 6曲目「America Latina」(アメリカ・ラチーナ)は、 コレも、ブラジルの音的響きが優勢な…MPBファンクポップな感じ… ピアノと打楽器とエレキベイスと歌声とのまったりな融合感。 8曲目「Swinga Sambaby」(スィンガ・サンベィビィ)は、 打楽器要素、ピアノ、そしてブラジリアンファンク特有のあの音… ブラジリアンファンクの代表曲と呼べるような、 洗練されたモノを感じる曲だな、 という印象。 9曲目「Jimmy, Renda-Se」(ジミー、ヘンダスィー)は、 曲名がどういう意味なのかは分からないけど… 打楽器、ギター、ベイス、管楽器によるファンクロックなリズムやメロディ は印象に残るな、と。 10曲目「Kizumbau」(キズンバウ)は、 連呼されるキズンバウがどういう意味なのかは分からないけど… 打楽器、ギター、ベイス、オルガンで、 ブラジリアンファンクでソウルな雰囲気は凄く出ているな、と。 11曲目「A Hora E Essa」(アオラ・エ・エッサ)は、 収録曲中唯一のメインが女性ヴォーカルのブラジリアンファンクでポップな曲。 背後のピアノやトランペット音も曲をカッコよく賑やかに盛上げてる感じ。 12曲目「Ei, Voce, Psiu!」(エイ、ヴォセ、プスュー) は、ジェイムズ・ブラウンの影響を受けたファンク&ソウルな楽曲部分と、 ブラジル音楽要素とが上手い具合に混ぜ込まれて、 ファンクかつまったりな雰囲気が印象深い感じかな、と。 14曲目「Uma Vida」は、 ポルトガル語はほとんど分からないので、歌詞的には、 「Uma Vida」(ウマ・ヴィーダ/a life)、 「Amor」(アモール/Love)、 「alegria」(アレグリア/joy, happiness) …みたいなスペイン語と単語的に共通な部分の単語が聴き取れる程度 にしか分からないけれど… 連呼される「アレグリア」のフレーズとメインヴォーカルとコーラスの組合せ が耳に心地よく、 ファンクかつピアノジャズ系要素も融合されていて、 カッコよく印象深い曲だな、と。 …収録曲中の1曲目から4曲目までは、あまりブラジル音楽要素が入ってない、 米国ファンクの物真似的な側面もあるような楽曲だったりするけれど、 …まぁでも、芸術は模倣から始まる、と言うから、 初期の頃はそんな楽曲があるのも、ある意味当然なのかな、と… で、それ以降の残り10曲は、ブラジルの音楽要素と色んな形で融合されてるな、 という曲になっていて… まぁ、1970年代前半に、色んなアーティストが、 実験的に試行錯誤しながら、米国発祥の音楽要素をブラジル音楽に取り込んで、 融合していって、どんどん洗練されていったってことかな、 という全体の雰囲気は感じられて… 現状、各曲10回ちょっとずつ聴いた程度だけど、 まだまだ、この先も繰り返し聴いても楽しめそうかな、 と感じているので、気長に末永く楽しめればいいかな…ってことで、 今回入手して、そこそこ、満足しています。

♂猫Junn-Junn さん | 東京都 | 不明

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