アーノルド・ガブリエル大佐指揮、アメリカ空軍軍楽隊の演奏で1978年に録音された音源の復刻盤。
中身は序曲集で、オリジナルが2曲と編曲物が5曲収録されている。
ガブリエル大佐は近年も活発に指揮活動をしているが、空軍軍楽隊長時代の演奏は語られても肝心の音源が手に入らず、凄さがわからなかった。
米国の軍楽隊は基本的に商用録音はNGで、自主制作盤が公的施設に回るぐらい、ガブリエル大佐が隊長をしていた時代はまさにそんな時代なので仕方ない所もあるだろう。
この序曲集も最初は自主制作LP盤として制作されている。
一曲目、ニールセンの『仮面舞踏会』をかけてびっくりするのがその上手さ!
各楽器が明確に聴こえ、ブラスの力強さ、バランスの良さ、そしてどんな時でも崩さない余裕、これぞプロ中のプロと言われるのが良く分かる。
特にバーンスタインの『スラヴァ』の快演は見事に尽きる。
録音は古いのとテープの保管の状態の関係か良いとは言えないが、十分聴ける音質だろう。