ベルカントの炎　ダムラウ、ノセダ＆トリノ・レッジョ劇場管

ディアナ・ダムラウ／ベルカントの炎
ジャナンドレア・ノセダ＆トリノ・レッジョ劇場管弦楽団

「ディアナ・ラムラウは実に完璧なアミーナを歌った・・・それは、真珠のようなきらめきと輝きを持っていた・・・」
　彼女がメトロポリタン歌劇場でベッリーニの『夢遊病の女』に出演した時、ニュヨークの聴き手たちはこう語りました。19世紀のイタリア・オペラを歌う際に必要とされるベルカント（文字通り「美しい歌声」）の技術を完璧に備えたダムラウの最新録音の登場です。ドニゼッティ、ベッリーニを中心に、ヴェルディとプッチーニ、レオンカヴァッロまでのアリアを洗練された表現で歌い上げます。
　溢れる情熱を直截的に表出するのではなく、程よく抑制された歌い方は、彼女の声質と相俟って、とても好感の持てるものとなっています。2014年にリリースされた『ルチア』と2015年秋頃にリリースが予定されている『椿姫』の間に位置するこの録音は、現代における彼女のステータスを示すものであり、どれほどまでに素晴らしい歌手であるかを再確認するアルバムでもあるのです。
　共演者たちにも注目。期待のメゾ・ソプラノ、ブランドリノと、素晴らしいテノールであるベチャワ。ダムラウの夫であるバス歌手テステが親密な雰囲気を醸し出しています。
　そしてノセダの振るトリノ・レッジョ劇場管弦楽団の極上の音！（ERATO）

【収録情報】
● ドニゼッティ：歌劇『イギリスのロスモンド』より「Ancor non giunse･･･Perch - non ho del vento･･･Vien diletto」
● ベッリーニ：歌劇『清教徒』より「ああ！私に希望を与えて下さい･･･あなたの優しい声が･･･来て下さい、愛するお方」
● ドニゼッティ：歌劇『マリア・ストゥアルダ』より「おみ足が速くて、女王さま･･･ああ雲よなんと軽やかに･･･寂しき安らぎの平和も失われ」
● ベッリーニ：歌劇『夢遊病の女』より「おお、もう一度だけ会えたなら･･･ああ！　信じられないわ･･･ああ、この思いを乱さないで」
● ヴェルディ：『群盗』より「ああ、お父様･･･天使の眼差しを持っていた」
● ヴェルディ：歌劇『椿姫』より「不思議だわ！･･･ああ、そはかの人か･･･馬鹿げたこと･･･花から花」
● ヴェルディ：歌劇『ルイーザ・ミラー』より「君のお父さんは･･･神様、もし私があなたをご立腹させたのなら･･･何もここでどうしてもと言っているのではない･･･悪者よ、お前は私の心を」
● プッチーニ：歌劇『ボエーム』より「あなたの愛の呼ぶ声に」
● レオンカヴァッロ：歌劇『道化師』より「大空を晴れやかに」

　ディアナ・ダムラウ（ソプラノ）
　ピョートル・ベチャワ（テノール）
　ニコール・ブランドリノ（メゾ・ソプラノ）
　ニコラ・テステ（バス）
　トリノ・レッジョ劇場管弦楽団
　ジャナンドレア・ノセダ（指揮）

　録音時期：2014年9月
　録音場所：トリノ、レッジョ劇場メインホール
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）