Sigur Ros
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Sigur Ros (シガー・ロス) プロフィール

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Sigur Ros

いきなり個人的な話で恐縮だが、シガー・ロスの特集を組むに当たってふと思った。シガー・ロスの名前を意識するようになったのはいつ頃からだろう?確かあれはFat Catから12インチをリリースした頃だろうか。イギリスはロンドンの郊外にあるインディペンデントなレコード・ショップが97年に立ち上げたそのレーベルはノイズ、エレクトロニカ、ヒップホップ、ポスト・ロックetc…曖昧な音楽の境界線をさらにボヤけさせ、リスナーを煙に巻くいい意味での節操のなさが売りのレーベルだ。そのレーベルがリリースするアイスランドのロック・バンド…ん?何それ?アイスランドってあのビョークの?それでそれはポスト・ロックなの?…例え熱心なレコード・バイヤーでなくともその時点で充分に魅力を感じはしないだろうか。その名前を聞いてからほどなくしてセカンド・アルバムにあたるアゲイティス・ビリュンを耳にした。言うまでもなくシガー・ロスは筆者の中で絶対的な存在となった。2年ほど遅れる形でアゲイティス・ビリュンは日本でも発売され、来日公演を行えるまでにその名前は浸透した。そして2002年、アゲイティス・ビリュンより実に4年ぶりとなる新作()が遂に陽の目を見る。無題ではなく敢えて無を括弧で囲むその意味は…?すでに何度となく()を聴きかえしたが考えれば考えるほど思えば思うほどに、その意味を求める事が無意味に思えてくる。

「勝利の薔薇」の意味を持つバンドはヴォーカリスト謙ギター・パートのヨンシー・バーギッソン(Jonji Birgisson)の神聖では言い足りない歌声と、類い希なソングライティングを筆頭に、ゲオルグ・ホルム(Georg Holm/Bass)、キャータン・スヴィーンソン(Kjartan Sveinsson/Keys.)、オリー・レイソン(Orri Rason/Drums)の4人— 平均年齢25歳で構成される。ジョンジーの妹の名「Sigurros」から名付けられたバンド名で彼らが創作活動を始めたのが遡ること5年前の97年。ワールド・ワイドに前線ではためくビョークを筆頭に多くの国内アーティストをインディペンデントに排し続けるレイキャビークのレーベル、Smekkleysaが最初にシガー・ロスのサウンドに息吹をもたらした。当時17〜18歳だったジョンジー、ゲオルグ、とオーリーの前任ドラマーであったアガースト3人の結成メンバーが作り上げたのが、無名のバンドがキャリアをスタートさせるのにはちょっと風変わりな、アンビエントでエクスペリメンタル一本な内容の1stアルバム『Von』。しかしながら、そのタイトルが意味するのは「希望」であり、そのとおり、当時ティーンネイジャーの彼らには、この処女作でのシガー・ロスに対する希望に満ち溢れていたのだろう。同年、この『Von』のリミックス・アルバム『Bon Brigoi』、“再生ビン”というタイトルでリリース。皮肉なことに、同胞である奇天烈アート集団、Gus Gusやシガー・ロスの可愛い同士、ムーム、またヨンシー自ら手掛けたリミックスの数々は、オリジナル・トラックよりも人々に興味深い傑作として好評を得た。まさに“再生ビン”とはぴったりくるタイトルになった。

この作品発表の翌年、ドラマーがアガーストからオリーへと変わり、バンドの中で変化の時を迎えていた。アンビエント、ドラム&ベース、エレクトロニック、ストリング・アレンジのバラード、ロック・エレメンツ、全てが凝縮されたビギニング・オブ・シガー・ロスから一本、強く惹かれる要素が、本作マスターピース・アルバムアゲイティス・ビリュンで大フィーチャーされている。このアルバムのサウンド全て ー ギター、キーボード、フルート、アコーディオン、ベース、ドラム、そしてヴォーカルとあらゆるサウンド全てが混ざり合った中に、壮大さが折り重なり、リッチなエモーション、巨大なクレッシェンドで、華やかさがピークに達し、リスナーを一気に魅了してしまう。ヨンシーが生み出す歌詞の世界は、「アイスランド語Icelandic」と「シガー・ロス語(Hopelandic)」が混ざり合った独自の世界を展開する。

デビュー作からのバンドの音作りの急変化にはグループのメンバー・チェンジに少々関係しているようだ。レコーディング前に第4のメンバーとして加わったキャータンによって、シガー・ロスのサウンドに初めて、キーボードとセカンド・ギターが導入された。ヨンシーを筆頭にバンドがそれまで模索していたサウンドに、彼の加入によってより近づいたのは明かではないだろうか。レコーディングはレキャヴィークのスタジオ、Sasylandでシュガー・キューブスを手掛けたケン・トーマス(Ken Thomas)のプロデュースで行われた。そして同年98年に、Smekkleysaレーベルより発売。アイスランドでは未だロング・ラン・ヒットのセールスを保持するこのアルバムは静かに静かに話題となり、その話題の蓄積の末、ゴールド・ディスクを獲得し、ナショナル・チャートのトップ10内に50週間(1年以上!)もマークしていたという快挙。その年の暮れの、アイスランディック・ミュージック・アウォードでは、ベスト・バンド・オブ・ザ・イヤーと、ジョンジーにベスト・ヴォーカリスト/ギタリスト・オブ・ザ・イヤー各賞が与えられた。今や国民的なバンドと言っても過言ではないだろう。実際、このアルバムでのこういったハプニングが起きる前、既に国内で彼らに脚光はあたっていた。アイスランドがデンマーク領から独立共和国になってから50周年を迎えた94年、アイスランド政府はそれを記念するコンピレーション・アルバムを制作した。ビョークを始め、多くのアイスランディック・アーティストの曲が綴られたもので、シガー・ロスも選ばれていたという。自国から生まれた才能あるアーティストに国としてこういう文化的恩恵を与えられるあたり、アイスランディックのアイデンティティーが彼らの音楽やその佇まいに顕著に表れているようにも感じられる。また、これは余談ではあるが、アイスランドのナショナル・ラジオ(日本で言うNHK)で毎日、逝去した人々(著名人だけではなく一般市民も)の名を告げ葬儀のインフォメーションをし、冥福を祈るという番組が放送されているらしいが、ここで、彼らの書き下ろしの“Death Announce ment & Funerals”という、そのまんまの意味のタイトルがテーマ曲として今も使われているらしい。ちなみにこの曲はFat Catからの2枚目の12インチ“Ny Barreri”に収録されているとにかくこのアゲイティス・ビリュンのレコーディングが終わった頃、ドラマーがアガーストからオーリーへと変わりってしまったが(父親になったことからアガースト自身が生きる道を変えたということだか)、セカンド・アルバムの誕生でサウンド同様、シガー・ロスのバンドとしての輝かしいでは言い足りないほどの素晴らしい第2幕がスタートした。

そしてこの快挙はアイスランドの島を越えて実現し始める。翌年1999年彼らがテクノ系レーベルとして知られるイギリスのインディーズ・レーベル、Fat Catからアゲイティス・ビリュンのUKリリースを実現。レーベルのオーナーであるアレックス(Alex)とデイヴ(Dave)が前年の初春にレイキャヴィークを訪れた際、バンドとレーベルの出会いが運命的に待っていた。本国ではモチロン、Gus GusのライブでDJとして招かれていた2人が、その前座としてプレイしていたシガー・ロスのサウンドに一撃されるのに時間は掛からなかった。それから、すぐさまUKでのパートナーシップをバンドと結ぶことを希望した2人は、アルバム前に、2枚の12インチをリリースするに至る。その後、すぐに、シガー・ロスの真髄、幻想とエモーションが交錯するあのライブ・パフォーマンスをUKツアーで披露するチャンスを得るゴッド・スピード・ユー・ブラック・エンペラー!のサポートとしてイギリス国内各地、そしてロンドンではユニオン・チャペルやアストリアといった会場で大絶讃を博した。ほとんどのオーディエンスがこれまで見たこともないであろう、特別な彼らのライブ評は一気に過熱、そして、アルバムのリリース後に、それまでのバンドにとって最大のオファーがやってくる。世界中の音楽界の予想を覆したKID Aを完成させたレディオヘッドがアルバム発売前に行った今や伝説的なセットのヨーロッパ・ツアーのサポートとして指名。世界中が注目するこのビッグ・ネームとのツアーで、堂々と観客を魅了したシガー・ロスの存在は瞬く間にヨーロッパ中で話題に上り、ワールド・ワイドなライセンサー体勢を取るべく、Fat Catのバック・アップとして、世界で最大規模のインディペンデントな組織レーベル、PLAY IT AGAIN SAM(PIAS)がサポートすることになり、ヨーロッパ各地でのリリースが次々と決まっていった。そして、モグワイの成功に続くように、アメリカでのシガー・ロスに対する評価は異常なまでに高く、今年2001年にはカレッジ・ラジオから派生した話題が、ローリングストーン誌やSPIN.などのメジャー誌などで、アメリカでのアルバム発売おろか、輸入盤さえもPIASの流通が始まる前に2000年のベスト・アルバムとしてマドンナやU2、他大御所アーティストの作品と並列されてフィータスが大きく、そしてはかなげにレイアウトされたアゲイティス・ビリュンのジャケットが載った。“NEXT  BIG THING“と表題された記事でビルボード誌の大絶讃振りは希に見る内容であったり、CMJのチャートのTOP20に初登場し、同誌の表紙まで飾ってしまった。これほど強い個性を放つサウンドに魅了されるミュージシャンも多く、レディオヘッドを始め、ジャンルを越えた多くのアーティストが彼らのアルバムへの感銘を各所でコメントしたりもしているようだ。5月にはアルバム発売に合わせ、初のUSツアーを敢行し、話題先行で足を運んだオーディエンスも含め、各公演ほぼ完売、そして、熱い声によって、再び2001年9月東西海岸の大都市、そしてその直前6月にリリースされたカナダはトロントでの1公演と2度目のアメリカ・ツアーを実現。 

シガー・ロスの情報に関してほぼ皆無であった状況において、シガー・ロスが日本に最初に触れたのが昨年のサマーソニック2000への出演。レディオヘッドのサポートを来日前に終えたばかりだったせいもあり、中にはこの幽玄なアイスランドの新星を目にしたいと、セカンド・ステージの一番手だった彼らのライブに駆けつけた観客も割と、多く、後々、このステージをきっかけに今日まで、水面下からシガー・ロス神話がここ日本でも浮上してきた。翌年2001年、7月にイギリス、オックスフォードで行われた「RADIOHEAD Festival」にも参加し、その他いくつかヨーロッパでのサマー・フェスに出演。多忙なツアー・スケジュールが一段落し、全世界での最後のリリース国として、遂にアゲイティス・ビリュンが日本盤リリースされた。そして、同タイミングで、サマー・ソニックでの幻影を再びと、初の単独ツアーとなる、来日公演も10月に実現し、東京・大阪・名古屋3都市4公演のこの初のツアーは、東京に関しては両日ほぼ完売、他各都市においても大盛況ぶりを見せ、成功に終わった。

(以上資料より転載)

そして()である。最北の国から届いた「世界で最も美しい音楽」は今まで以上に多くの人々の耳に、記憶に残る事であろう。

最後にシガー・ロス()をより深く理解する為に今回は特集のご法度に触れて「Also Recommended」に他のアーティストの作品を紹介してみたいと思う。同郷のムームビョークもサウンド的に「エレクトロニカ」をほんのりと匂わすところが共通している。同じアイスランド出身でも180度音楽性の違うカラシも敢えて紹介したい。何を隠そうシガー・ロスはカカラシを無類の存在であることに誇りを持つ同士としてエールを送っているのである。フッドノーツイストもロックとエレクトロニカの狭間に位置するどことなく温度の低さを感じる音楽を鳴らしている。

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