今まではモノラルでしか聴けなかったオリジナルアルバム未収録のシングル曲の一部である「君を求めて」(シングルＢ面)、「ノー・ラヴ」、「ホエン・アイ・ゲット・ホーム」などが初めてステレオで収録されていて嬉しいです。また、トニー・ジャクソンやクリス・カーティスのソロも入っていてレア音源も多いです。ただ、ユニバーサルミュージックの発売になってから、既発売のお馴染みの曲がこもっていて、特に「アイ・カウント・ザ・ティアーズ」は途中音がこもって元に戻ったりと不安定な音質だったり、「ディス・エンプティ・プレイス」はイントロが微妙に欠けていたり、せっかくの全集がちょっと残念なところもあります。そちらはオリジナルアルバムを買えば良いので、まあ、レア音源目当てで買って損はないでしょう。

懐メロ

いつCD化されるんだろうかと待ち続けてきたが、やっとこさの初CD化！といいたいところだが音源自体は以前に2in1の形でリリースされていた。でもやっぱりちゃんとオリジナルジャケットでリリースして欲しかったので嬉しい!! SIRE時代のリリースは二枚のみだが、60年代よりもこっちのパワーポップ然としたSEARCHERSの方が好きだ！ 当時日本ではこのSEARCHERSと次作のLOVE'S MELODYから抜粋された編集盤だった為、中途半端な思いが強かった。今こうして独立された形でこの二枚を聴いていると、RUBINOOSにもRECORDSにもKNACKにもROMANTICSにも負けてない。ただ残念なのは他人の作った曲が多いこと。とはいえ極上な作品には違いない！ 全パワーポップファン必聴盤だ！

代表曲「ピンと針」「ラヴ・ポーションＮｏ．９」などヒット曲はほぼ網羅されているが、「マジック・ポーション」も収録して欲しかったなあ・・・。目玉は２枚目で「ソリテアー」「ラヴズ・メロディ」「イノセント・ヴィクティム」など美しくそしてカッコイイ隠れた名演があり、売り方次第ではヒットしただろうなあといった音源もっ！！ただ、Ｐｙｅ時代の英国でシングルのみの発売となった曲は、出来ればステレオで聴きたかったなあ・・・。

タイトル曲をはじめ、「聖者が町にやってくる」はだんだんと盛り上げるドラムやギターもいい！ただし「ハングリーフォーラヴ」はジョニーキッド＆パイレーツの方がかっこいいかも！

名曲「ピンと針」などがモノ＆ステレオで聞ける名盤！トニー・ハッチがピアノで参加！「ホエアハヴユービーン」「ディスエンプティプレイス」は隠れた名曲名演！

「バンブルビー」「グッドバイマイラヴ」「ウォークインザルーム」などのヒット曲はもちろん、オリジナルの「君を求めて」や、ジャッキーデシャノン作の「ティルユーセイユールビーマイン」は珍しくオーケストラを従えている美しい曲！

ＰＦスローン作のタイトル曲はもちろん、カバー曲の「アイルビードッゴーン」はかつての「ピンと針」を意識したような仕上がりでアルバム中のベストナンバー！

ステレオの「エイントゴナキスヤ」のギターソロはミストーンがあるがモノでは直っている！

この年代はシングルの時代ですから、まずベストから聞くのがお勧めでしょう。気に入れば、オリジナル盤にも手を出して欲しいアーティストです。ブリテッィシュ･サウンドでアレンジされたアメリカンポップスが一杯詰まっているよ。