ナラティヴ・セラピストになる 人生の物語を語る権利をもつのは誰か?

S・マディガン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784762829017
ISBN 10 : 4762829013
フォーマット
出版社
発行年月
2015年08月
日本
追加情報
:
200p;21

内容詳細

本書は,ナラティヴ・セラピーの個人的な歴史と,理論と実践の歴史の知的散策に読者を誘うことで,ナラティヴ・セラピーの理論と実践の謎を明らかにすることを目的としています。・・・・・・
初めてナラティヴ・セラピーの本を手にする読者にとっては,本書で取り上げている理論的概念に足を踏み入れること,そしてそれらを心理療法に適用することは,簡単なことではないし,やや気後れがする作業であるかもしれません。しかし,本書では,理論を日常的なナラティヴ・セラピー実践例と一緒に紹介しながら,知的な厳しさやポスト構造主義理論とナラティヴ・セラピーの関係性の体系を読み解き,読者の戸惑いをできる限り取り除けるよう最大限の努力をしています。・・・・・・
本書では,ナラティヴ・セラピー実践をつくり上げていく上で,核心にふれるいくつかの重要な質問を強調しています。それは,(a)心理療法において何が語られるのか(たとえば,人や問題について,そして医療・司法・精神科病棟・学校システム・家族・メディアといった制度内において),(b)心理療法において,人や問題についてだれが発言する権利をもっているのか,(c)どのような専門的な影響を受けて語っているのか,という問いかけなのです。質問の形成過程と,治療的質問そのものの検討が,ポスト構造理論によって終始形づくられているのです
最後になりましたが,私が本書の中で提起しようと試みている主要な問いかけは,以下の非常に単純な問いに基づいています。「語られるストーリーを語る権利はだれにあるのでしょうか?」
(本書「第1章 はじめに」よ引用)

◆主な目次
第1章 はじめに
第2章 歴史
・問題の神秘性を取り除く
・トムとの旅
第3章 理論
・多様に語られうる人生
・再著述する会話
・描写の2つの様式
・テクストとしての人々のアイデンティティ
・ミシェル・フーコー
・分割の実践
・科学に基づく分類法
・主体化
・権力と知の不可分性
・ディスコース・コミュニティ
・テクストとしてのディスコース
・なぜ言語ではなく,ディスコースなのか?
・認識論ではなくイデオロギー
・ナラティヴにおける「私」の位置付け
・虹のようなディスコース
・「現実」を構成すること
・ディスコースによるアイデンティティ
第4章 セラピーの経過
・ジェシーの物語
・再著述する会話
・影響相対化質問法
・ユニークな結果の質問
・ユニークな説明の質問
・ユニークな再描写の質問
・ユニークな可能性の質問
・ユニークな流布の質問
・好みの質問
・「自分」という相談相手に相談する質問


【著者紹介】
児島達美 : 1950年長崎県に生まれる。1987年上智大学大学院文学研究科博士課程単位取得満了。現在、長崎純心大学人文学部教授(文学修士)。臨床心理士

国重浩一 : ワイカト大学カウンセリング大学院修了。現在、鹿児島メンタルサポート研究所研究員、ダイバーシティ・カウンセリング・ニュージーランドマネージャー兼スーパーバイザー、カウンセラー。臨床心理士、ニュージーランド・カウンセラー協会会員。日本臨床心理士

バーナード紫 : ロンドン大学教育研究所修士課程修了(英語教育)。ワイカト大学教育学部教育研究科ディプロマ修了。現在、翻訳家、英語/日本語教師

坂本真佐哉 : 1963年大分県に生まれる。1986年琉球大学法文学部社会学科心理学専攻卒業。現在、神戸松蔭女子学院大学人間科学部心理学科ならびに大学院文学研究科心理学専攻教授。臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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