家族X

■本編:90分 / 製作年:2010年 / 製作国:日本

【映像特典】
１:メイキング（約30分） ２:予告篇

【ストーリー】
いつの頃から我が家の食卓は、家の中を漂流する船のようでありました。


主婦・路子（南果歩）が日々寸分の狂いもなく配膳する食卓は、寸分の狂いもないがゆえに家族の息吹がふきこまれることはない。
夫・健一（田口トモロヲ）にとっての家は、帰る場所ではなく、終わりのない回廊が張り巡らされた辿り着けない場所だ。
大学を卒業しても正社員になれずフリーターをしている息子・宏明（郭智博）は自分がどこにもいないことを知っている。
東京郊外の新興住宅地。橋本家もほかと同様、砂上の楼閣のように揺らめき、足場を失っている。
姿はあるのに誰もいない椅子、いない部屋、いない家は、最初に路子がバランスを失ったことで傾き、大きな渦に呑み込まれていく…。
住宅街、会社、学校、そして家庭というコミュニティのなかで規格外であることが許されない重圧に埋没し、虚空を抱え、もっとも近しい家族を、そして自身すら見失ってしまう路子たち。
しかしそれは、もう一度互いを回復していくための痛みを伴う旅の始まりだった。

【キャスト】
南果歩・・・「阪急電車」「ゲゲゲの女房」「お父さんのバックドロップ」
田口トモロヲ・・・ 「少年メリケンサック」「GANTZ」「あぜ道のダンディ」　　
郭智博・・・ 「花とアリス」「君の好きなうた」「心中天使」
筒井真理子・・・ 「アキレスと亀」「ヒーローショー」
村上淳・・・ 「ヘヴンズストーリー」「雷桜」「ヒミズ」　　
森下能幸・・・ 「雷桜」「スマグラー」「ロボジー」


【スタッフ】
監督・脚本：吉田光希「症例X」（08・PFFアワード2008審査員特別賞）
撮影：志田貴之「悪夢探偵(シリーズ)」「鉄男 THE BULLET MAN」「犬とあなたの物語 いぬのえいが」
照明：斉藤徹
録音：加藤大和
整音：照井康政
美術：井上心平
装飾：渡辺大智
音楽：世武裕子


©2010PFFパートナーズ／リトルモア

世界で注目を浴びる新鋭・吉田光希監督による話題作。郊外の新興住宅地を舞台に、家庭に居場所を感じない夫と就職浪人の息子、平凡な主婦が空虚な毎日の中に埋没し、壊れていく姿を描く。出演は南果歩、田口トモロヲら。(CDジャーナル　データベースより)