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少年はドーバー海峡を泳いで渡る――対岸のイギリスに暮らす恋人に会うために。


★イラクから歩いてフランス最北端の町にたどりついた17歳のクルド人少年。
僕はドーバー海峡を泳いで渡る、決してあきらめない――ただ君に会うために。
舞台となる港町カレには、２００９年にフランス政府によって解体されるまで
＜ジャングル＞と呼ばれる欧州最大の難民キャンプが実際に存在していた。
イギリスへの密航に失敗し現実に絶望した者の中には、海を泳いで渡ろうとする若者もいたという。
そんな難民の苛酷な現実にヒントを得て描かれる、１７歳のビラルの物語。
あまりにも純粋で無謀な想いに突き動かされる少年の姿は観客の心を揺さぶること必至である。


★離れゆく妻を引き止められない水泳コーチ。少年の熱い想いが男の心を溶かし奇跡を起こす。
人種と年齢を超えて芽生える絆が胸に迫る！
シモンにとって、ビラルに泳ぎを教えることは当初、難民支援のボランティアに没頭する
別居中の妻の心を取り戻す手段にすぎなかった。しかし、難民の実情を知り、
ビラルの恋人に対する強い想いに触れるにつれ、何かが彼の中で変わっていく。
生きることの情熱と愛する女を失いかけている中年男性と、いかなる代償をも払って
愛する女に会いに行こうとする少年。
寒空のもと海に出たビラルの保護を沿岸警備隊に要請した彼は少年との関係を尋ねられ答えるーー｢息子だ｣と。

★ セザール賞１０部門ノミネート＆ベルリン国際映画祭２部門受賞！
『パリ空港の人々』のフィリップ・リオレ監督が贈る、人間愛と感動の物語。
カレに集う難民の状況を知った監督が自ら現地に赴き綿密な取材を行なって生まれた、
海を渡る難民少年の物語は、仏映画界のアカデミー賞といわれるセザール賞で１０部門ノミネート。
そのほか、ベルリン国際映画祭２部門ほか多数受賞、さらに欧州議会がヨーロッパ的価値観にもとづき
その文化的多様性を扱った映画から選定するルクス映画賞という栄誉にも輝き、賞賛の声が相次いだ。

★フランスで１００万人動員の大ヒットを記録。移民担当大臣を巻き込んだ大論争が勃発し社会現象化！
本国フランスでは公開５週で100万人を動員し商業的にも成功。
また、物語と同じく、難民を手助けするだけで市民が尋問の対象となる
カレの現実をナチス占領下の忌まわしい歴史と比較して批判したリオレ監督に対して、
エリック・ベッソン移民担当大臣が不快感を表明。
監督はさらに反論の書簡をル・モンド紙に公開し、社会問題として注目を浴びることに。

〈メーカー資料より〉