雨のしのび逢い

本作でカンヌ映画祭女優賞を受賞したジャンヌ・モローの代表作が初Blu-ray化！
小さな町に不自由なく暮らす人妻の心の奥底の叫び…。

◆フランス西海岸の小さな田舎町ブレー。製鉄所長の妻として裕福に暮らすアンヌは、愛情のもつれから若い男が恋人を殺してしまった現場を目撃し、その激しい情熱に衝撃を受ける。翌日、彼女は鉄工所の工員ショーバンから声をかけられる。2人は毎日会い、愛しあうようになるが…。
◆フランスの女流作家マルグリット・デュラスの1958年の小説「モデラート・カンタービレ」の映画化。デュラス自身がジェラール・ジャルロと共同で脚本を書き、イギリスの演出家ピーター・ブルックが監督した。ジャンヌ・モローとジャン＝ポール・ベルモンドが共演。
◆マルグリット・デュラス（1914〜96）は『二十四時間の情事（ヒロシマ・モナムール）』（59）、『愛人／ラマン』（92）の原作で有名なフランスの女流作家。自作の映画化では自ら脚本を書くことも多く、監督作品もある。共同脚本のジェラール・ジャルロ（1923〜66）は1963年に「吠える猫」でフランスの権威ある文学賞、メディシス賞を受賞した作家で、デュラスの脚本には『かくも長き不在』（61）でも協力している。
◆ピーター・ブルック（1925〜　）はイギリスの舞台の名演出家で、本作や『マラー/サド』（64）等、映画監督としても優れた作品を残している。
◆ジャンヌ・モローは本年7月31日に89歳で亡くなった今さら説明不要のフランスの大女優。本作は最も好調だった30代の頃の作品でカンヌで女優賞を受賞している。
◆原題の“Moderato Cantabile”は音楽用語で「普通の速度で歌うように」の意味。劇中でもピアノ練習曲ソナチネの、モデラートカンタービレの部分が繰り返し流れる。
◆（劇場公開時の宣伝コピー） 人妻の心の奥深くともされた情熱の炎！　女の愛と悲しみを描く名作！

★1965年カンヌ国際映画祭：女優賞（ジャンヌ・モロー）受賞
★1965年キネマ旬報ベストテン外国映画第10位

1960年　仏伊合作／本編91分／片面2層(DVD)、2層ディスク（BD)／モノクローム／スコープサイズ／
音声：フランス語 Dolby Digital2.0ｃｈ （DVD）、フランス語 リニアPCM2.0ch（BD）／字幕：日本語

【BD特典】
予告編、ブックレット

＜スタッフ＞
監督：　ピーター・ブルック 『マラー／サド』『注目すべき人々との出会い』
原作：　マルグリット・デュラス 『二十四時間の情事』『夏の夜の10時30分』
脚本：　マルグリット・デユラス、ジェラール・ジャルロ
製作：　ラウール・J・レヴィ 『素直な悪女』『彼女について私が知っている二、三の事柄』
撮影：　アルマン・ティラール 『恐怖の報酬』『素直な悪女』
音楽：　アントニオ・ディアべり（練習曲ソナチネOp.168-4第2楽章）

＜キャスト＞
ジャンヌ・モロー 『突然炎のごとく』『恋人たち』
ジャン＝ポール・ベルモンド 『リオの男』『薔薇のスタビスキー』
ディディエ・オードパン 『花のようなエレ』『イノセント』
パスカル・デ・ボイソン
ジャン・デ・シャンプ

© 1960