カスパー・ハウザーの謎 HDリマスター

ニュー・ジャーマン・シネマの旗手ヴェルナー・ヘルツォーク監督、1975年、第28回カンヌ映画祭審査員特別グランプリ受賞作品。
衝撃の実話が奏でる自由な魂の物語。

■「アギーレ　神の怒り」（72）、「フィッツカラルド」（82）、「彼方へ」（91）、「神に選ばれし無敵の男」（01）、「世界最古の洞窟壁画」（10）とデビュー以来劇映画とドキュメンタリーを行き来し、近年「アクト・オブ・キリング」（12）「ルック・オブ・サイレンス」（14）のプロデューサーとしても活躍中のヘルツォーク監督のカンヌ映画祭受賞作品。
■ドイツ現代史における謎のひとつ「野生児カスパー・ハウザー」の映画化。現代文明の中に放り出された野生児の存在を通して、その現代文明そのもの存在に疑問を投げかけ、人間の在り様に迫った異色作。
■主人公カスパーを演じるブルーノ・Sは、カスパーと同じように幼少期から知的障がい施設に収容され23年間を過ごし（ナチス統治下では注射による実験までされていた）、退所後路上ミュージシャンとして暮していた。彼の圧倒的存在感と無垢さが、異常と正常の概念を覆し、その狭間を浮遊する事で、謎の人物カスパーを現代に見事に蘇らせることになった。また「シュトロイツェクの不思議な旅」（77）で再びヘルツォーク監督と組み、「アメリカ」への羨望と絶望を演じる事になる。
■第28回カンヌ国際映画祭　審査員特別グランプリ・FIPRESCI（国際映画批評家連盟）賞。
■マーティン・スコセッシ監督が語った映画監督志望者が見るべき外国映画39選（2014年）の1作。

カラー／本編約109分+特典映像(なし)／25GB／16：9ヨーロピアン・ビスタ [1080p/ Hi-Def]／音声：ドイツ語（オリジナル）リニアPCMモノラル／字幕：日本語字幕／1974年／西ドイツ

＜仕様・封入特典＞
■ポストカード・解説リーフレット

※商品仕様、特典等については変更となる場合がございます。

【ストーリー】
19世紀初頭、ドイツに実在した人物カスパー・ハウザー。十数年間何者かによって地下室に閉じ込められていた彼は保護された時、思うように会話も出来ず社会常識も持ち合わせていない、いわば「野生児」のような存在であった。驚異的なスピードで知識を得、会話も出来るようになり普通の社会生活を送るようになるが、彼の出自を探るべく研究が進み始めた矢先、何者かによって暗殺されてしまう。学者たちは結局彼の正体と学習能力の根幹を探るべく、死体を切り刻み、脳の研究を始めてしまうのだった。ヘルツォーク監督は、モーツアルトの「魔笛」のアリアを響かせながら、カスパーの視点で話を進め、その悲しき物語を奏でていく。

【スタッフ】
監督・製作・脚本：ヴェルナー・ヘルツォーク
撮影：ヨルグ・シュミット・ライトワン/クラウス・ウィボニー
編集：ベアテ・マインカ＝イェリングハウス
音楽：バッヘルベル/オルランド・ディ・ラッソ/アルビノーニ/ウォルフガンク・アマデウス・モーツアルト

【キャスト】
ブルーノ・S、ワルター・ラーデンガスト、
ブリジット・ミラ、キドラット・タヒミック

©WERNER HERZOC FILM

ニュー・ジャーマン・シネマの鬼才、ヴェルナー・ヘルツォーク監督が手がけた一作。ある青年の視線を通して、現代文明の真実の姿を描く。ブルーノ・S、ヴァルター・ラーデンガストらが出演。(CDジャーナル　データベースより)