Soul Dancers

フランソワ〜ルイ･ムタン兄弟を中心に、2000 年代初めから活動を続けるフランス屈指のグループ、ムタン･リユニオン･カルテットの2010年作品。これで、（おそらく）5 作目。活動の途中においてメンバー･チェンジなども多少ありつつも（初代ピアノはバティスト･トロティニョン）、2005年にリリースされたSomething Like Nowからは、本作まで不動のメンバーで5 年を迎えました。

5 年目の自信か、全体的に、いい意味で力が抜けたユニットの音は自由を得た感じ。王道の4 ビートとコンテンポラリー色を自在に織り交ぜて創っていくサウンドは、POP さも大胆に導入した絶妙のジャズと言えそう。曲の世界や、リズム･チェンジによって、ピアノ、エレピを操るピエール･ドゥ･ベスマンは本作でも大活躍。ベテラン、リック･マーギッツァのサックスも相変わらず、歌心満点です。

今回もベース･ドラム2 人のみでのトラックをM-4 に設置。前作はコルトレーン、本作はモンク･メドレイを演奏。相変わらずルイの音程バッチリのドラムというのも見事なもので、2 人のみで創ってしまう音楽の面白さも聴きものです。そして、リズムのいいバンドの、質の高さを、改めて、実感させられたりします。ジャコ･パストリアスの名曲Three Views of a Secret辺りを彷彿とさせる楽曲M-2など、POPな前半から、美しいアコースティックを中心に据えた（従来のファンには、後半がお薦め）後半への流れなど構成力の妙もいい新展開の一作です。（インフォより）

Francois Moutin(b) Louis Moutin(ds) Pierre de Bethmann(p, key) Rick Margitza(ts)