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Mamas & Papas (ママス・アンド・パパス) プロフィール

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美しいハーモニーを特徴とするフォーク・ロック系グループ、ママス&パパスは、“夢のカリフォルニア”や“マンデイ・マンデイ”などのヒットで知られるグループだ。現在ではそうしたいかにも60年代という雰囲気のヒット曲が多分に懐メロ的な扱いとなっているため(他のフォーク・ロック系バンドは比較的そうした懐メロ的感覚を免れ、何度も再評価を受けていることが多い)、やや若いリスナーからの再評価の恩恵にあずかれていない、というのは事実だろう。ただ彼らのフォーク・ロックが、彼ロサンゼルス伝統のポップスを受け継いだサウンドとして捉えられるならば、そうしたサウンドは今でも十分に聴くに値するはずだとも思う。そうしたサウンドを支えたLA屈指のスタジオ・ミュージシャン達と、シリアスなグリニッチ・ヴィレッジのフォーク・シーン出身という出自が物語る彼ら自身の実力のほど(特にジョン・フィリップスのソングライティング能力)の幸福な出会いがママス&パパスだった、ということもできるのではないだろうか。

NYグリニッチ・ヴィレッジ周辺のフォーク界で活動していたジョン・フィリップスキャス・エリオットらが1963年に結成したのがママス&パパス。メンバー全員を紹介すると、ジョン・フィリップスはモダン・フォーク・グループ「ジャーニーメン」の元メンバー、彼の奥さんでモデルのミッシェル・フィリップス、またこちらもモダン・フォークの「ビッグ3」や、より洗練されたテイストを持つ「マグワンプス」に在籍したキャス・エリオット、その仲間デニー・ドハーティ。翌1964年に彼らはロサンゼルスを拠点に移し、当地のプロデューサー、ルー・アドラー率いるインディ・レーベル、ダンヒルと契約し、ザ・バーズらとともにロサンゼルスのフォーク・ロック・シーンを代表する存在となっていく。

ビーチ・ボーイズブライアン・ウィルソンが愛用したウェスタン・スタジオで、ラリー・ネクテル、ジョー・オズボーン、ハル・ブレインらLAのスタジオ・ミュージシャン達を起用したそのレコーディングからは、“夢のカリフォルニア”、“マンデイ・マンデイ”、“ワーズ・オブ・ラヴ”、“クリーク・アウェイ”などの全米ヒットが生まれた。演奏はフォーク・ロックといってイメージされるような小編成のギター・バンド的なものだけに限らなかった。彼らの代表曲である“夢のカリフォルニア”はアコースティック・ギターやタンバリンといったフォーク・ロックに欠かせないアイテムを中心に形づくられてはいるが、間奏で聴かれるフルートのソロなどはイージー・リスニング・ジャズ的であり、また“マンデイ・マンデイ”にしてもストリングスが使われるなど、より伝統的なポップの要素が顕著といえるのだ。また更にアルバムを発表していくにつれて、彼らはモータウンやガール・グループといったサウンドからの影響も見せ始め、ロサンゼルスのポップスの伝統を持ったコーラス・グループというスタイルが色濃くなっていった。

彼らが発表したアルバムを順に並べると、1966年のデビュー作 イフ・ユー・キャン・ビリーヴ・ユア・アイズ&イアーズ 、同年のセカンド ザ・ママス&パパス 、1967年の デリヴァー 、パパス&ママス・プレゼント・ザ・ママス&パパス  となり、この後一旦1968年に解散、そして1971年に再結成し、ソフト・ロック・ファン辺りに人気の高い ピープル・ライク・アス を発表した。またこの他再編後モンタレー・フェスティヴァルのライヴなども発表されている。

その後現在までに、彼らの曲は何度かリヴァイヴァル的にヒットしているが、最近ではウォン・カーウェイ監督の、トニー・レオン、フェイ・ウォン、金城武らが出演した映画恋する惑星の挿入歌として”夢のカリフォルニア”が使われたのは記憶に新しいところだ。

冒頭で書いたように彼らのサウンドは、新たな側面からの再評価を受けにくい性質を持つが、プロフェッショナルなポップス・グループに徹した彼らの潔いサウンドとハーモニーは、あの60年代後期特有の時代の空気感と密接に結びつき、独特の輝きかたをしている、と個人的には思う。

最後になったが、ママス&パパスのメンバーだったジョン・フィリップスが、さる2001年3月18日に亡くなった。ご冥福をお祈りしたい。

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