Kenny Barron のこの時代（1982年録音）の演奏としてはとてもよくできていると思います。 ただ一つ残念だったのは、届いた盤がCD-Rらしく我が家のCDプレーヤー（Accuphase製）では再生できませんでした。 パソコンでデータを一旦吸い出し音楽用のCDディスクにコピーしてようやく再生できました。 ホームページではCDと表記されているので注意が必要です。 この演奏レベルなら手間暇かけた価値があったというところです。 したがって、★一つ減らしました。

　このアルバムでKenny Barronのファンになりました。今でも大好きなアルバムです。 　他の方のレビューにもあるとおり、2曲目『Fragile』はすばらしく、美しさと胸をかきむしるような切なさを感じます。続く『Silent Rain』も美しい癒し曲で、雨にまつわるいろいろな情景がイメージされます。

　Kenny Barronの作品は何枚か持っています。「Moment」も「Live At Bradley’s 」も大好きなのですが、3曲目に『Courtship』の入っているこのアルバムを一番よく聴いているかもしれません。なんともしみじみとした良い曲です。特にドラムスがとても印象的です。

久方ぶりのトリオ。バロン節も、新境地にはいってきた。venusから年２，３枚は出して欲しい。

他の方のレビュー評価が高かったので期待して買ったが、それほど・・・というのが正直なところ。K.バロンはスタン・ゲッツと組んだアルバムでは神がかり的なプレイをしているが、本盤ではそれほど感動しなかった。まあまあ。

モーガン、ショーターを配した60年代ジャズの雰囲気が濃厚。よくわかっていない者が多いが、現在のいわゆるメインストリーム系の中では、群を抜いてヘンダーソンがうまい。モーガンからレッスンを受け、不遇時代を経てやっとほんの少し認知されてきた。下手をすると器用貧乏になるが、このアルバムではアクセル全快である。テナーもなかなかよい。ジャズっぽい、といえる厚い演奏が詰まっており、雰囲気も最高だ。

マッコイ系のピアノスタイルが元にある。本来、モンクやフリーをやりたいところを毒にも薬にもならないアルバムばかり作らせられている。私は、このピアニストをしっかり捉えたCDの一枚はこれであると断言できる。芯がしっかりしており、また長くキャリアを適切に積んだからこその演奏がここにある。サイドマンとして優秀であるせいかよくわからない演奏もするので、この人のアルバムは、相当選ばないと面白くない。本作は、曲も構成もいい。100点。

この辺りになると、オーソドックスな演奏が増えるが、やはり個性がしっかりと聞かれる。90年代よりも録音はよいし、演奏はまろやか。このアルバムは、私の前のレビュアーのいうとおりのアルバム。聞きやすいし、彼の代表作の１、２である。10年以上組んでいるリズムセクションとの息もぴったりとあっている。何気なくそして普通で、でも飽きの来ないマストアイテム。他にもこのとき演奏しているのに5曲しか出さない辺りがこのレーベルの舐めているところだ。

スティングの曲がピアノトリオの演奏になると通俗的に？という予想が全くはずれ、夢のような演奏に驚き。キースジャレットのマイバックペイジを聴いた時の気持ちに似ていた。

評価：★★★１／２　リラックスして楽しめるアルバムです。持っていても損はありません。緊張から解放される週末の夜のお供にどうぞ。