John Lee Hooker
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John Lee Hooker (ジョン・リー・フッカー) プロフィール

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John Lee Hooker

ほぼ半世紀という長いキャリアを通じて、ユニークなスタイルでブルースの深い世界を表現したブルース・マン、ジョン・リー・フッカー(1920年8月12日生)。オープン・チューニングのギターを掻き鳴らして歌われる強烈なスロー・ブルースあり、またある時はフット・ストンピンを交えたギター・ブギを披露したり、という彼の独創的なスタイルは、人々を惹きつけてやまない。戦後デトロイト・シーンの頂点に位置しながら、典型的なデトロイト・ブルースにならなかったといえるジョン・リー・フッカーの音楽性は改めて賞賛に値するオリジナリティを持っていた。

初期のレコーディングでは様々な変名を使い、大小レーベル問わず吹き込んでいたジョン・リーだが、その本道ともいえる作品は、正式に契約を交わしていたモダン・レーベルへの吹き込みで堪能できる。名盤の誉れ高いGreat John Lee Hookerには一曲を除いて全ての曲が、モダンから正式にシングルとしてリリースされた楽曲ばかりが収録されている(残念ながら現在は廃盤)。その作品収録のデビュー曲(’48年発表)、 "Boogie Chillen"は正確な数字は不確かなものの、100万枚以上の大ヒットとなったと言われている。題名にあるようにジョン・リーの個性的なスタイルでのブギがここで聴ける。そしてこれも同CD収録の"Sally Mae"ではスローな展開を聴かせており、先の曲と合わせて、これら2曲は初期ジョン・リー・フッカーの個性的なスタイルを特徴づける二本柱的なサンプルとも言える。

’50年前後の脂の乗りきっていた時期、モダン・レーベル以外での変名を用いた作品群の中でも際立った演奏を聴かせるのが、キングへの吹き込みだ(これもPヴァインからリリースされているブルースの巨人Nジョン・リー・フッカーで聴くことができる)。また興味深いものとしては、初録音とされていた"Boogie Chillen" (’48年11月)以前の録音とダンスランド・レーベルでの”リトル・ポーク・チョップ”名義のジョン・リーのサウンドが聞けるレア音源編集盤Boogie AwileというCDも出ており、これは’90年のリリース時、かなりの話題を集めた。初期のプロデューサー、バーナード・ベスマンのもとで録音された音源を中心とした2枚組CD Aloneも人気だ。収録楽曲の一部はベスマンのレーベル、センセイションからSPとして発表されたことのあるものだが、その多くは未発表でLP時代にAloneGoin’ Down Highway 51というタイトルの作品で陽の目を見たもの。特にLP版Aloneは定評のあった一枚で、内容の充実度はバッチリ。’48年後半〜’51年4月までの録音と、スペシャリティが直接契約して録られた’54年5月、10月の録音が、ここで聴ける。ここでも彼のスタイルで特徴的なスロー、そしてブギという2本の柱と、弾き語りの深〜い世界が広がる。’50〜’51/’52年頃のゴーサムへの吹き込んだ録音は、Detroit Stuffで聴くことが出来る。またそれらと前後して’51〜’54年頃チェスに吹き込んだ作品House Of The Bluesもある。

その後’55〜’64まで契約したVJでの録音はJohn Lee Hooker On VJ 1955-1958I’m John Lee Hooker With The Big Soulで聴ける。ジョン・リー・フッカージミー・リードなどがバックを務めたこの時期のサウンドは、R&B調の楽曲などが印象的で、R&Bチャートに入った"I Love You Honey"や、名曲"Baby Lee" 、 "Dimples"などは人気が高い。

’50年代末から’60年代半ばあたりまで、ジョン・リーは生ギター弾き語りの「フォーク・ブルース」を披露した。一方、この60年代半ば頃のジョン・リーへの評価として見過ごせないのが、ブリティッシュ・ブルース・バンドからジョン・リー・フッカーへのリスペクトの声だろう。アニマルズヤードバーズなどは、ジョン・リー・フッカーをアイドルとしていた。アニマルズは’64年に"Boom Boom"のカヴァーを発表している。

その後ジョン・リーは’60年代後半に10数年ぶりとなるチェス吹き込みの作品を残した。その中でも代表作とされるのがUrban Blues(’67年録音。CDにはボーナス・トラックとして’69年の録音も収録)。ウェイン・ベネット、フィル・アップチャーチエディ・テイラー、アル・ダンカン、ルイス・マイヤーズエディ・カークランドらとの演奏が聴ける。

’70年代にジョン・リーはロック・ミュージシャンとの共演を多くこなした。’70年5月にジョン・リーを敬愛するブルース・ロック・バンド、キャンド・ヒートと共演。そのサウンドはアルバムHooker’N Heatとして世に出た。共演とはいえ、ジョン・リーがメインに出たこの作品は結果的に好盤となったが、これが共演モノでの最高の成果とする向きもある。

’70年代後半はメジャー・レーベルを離れ、やや地味な活動に落ち着いていたジョン・リーは’89年の豪華ロック・ミュージシャン参加盤Healerサンタナロス・ロボスボニー・レイットらが参加)が大ヒットを記録したこともあり、「復活」と謳われる事になった。その後’91年にポイントブランク・レーベルからの第1弾Mr. Luckyをリリース。このアルバムにはキース・リチャーズジョニー・ウィンターロバート・クレイらが参加しており、前作同様の路線となった作品だ。翌’92年のBoom Boomはその点では地味ともいえるブルース畑のゲストを迎えて制作された作品だが、内容的には近年の代表作ともいえる仕上がりとなった。

強烈なブギなど、誰にもマネできない個性的なスタイルを築き、ブルースを敬愛するロック・ミュージシャン達に愛されたジョン・リー・フッカーのサウンド。彼自身は残念ながら2001年6月21日、永眠してしまったが、彼の遺したサウンドは時代を超えてこれからもリスナーの心を掴み続けていくに違いない。

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