Books

ポーランドの人

J M クッツェー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560093467
ISBN 10 : 4560093466
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ショパン弾きの老ピアニストがバルセロナで出会ったベアトリスに一目惚れ、駆け落ちしようと迫るが…。求愛する男と求愛される女のすれ違う心理に迫る、ピリ辛ロマンチック・ラブコメディ!

【著者紹介】
J・M・クッツェー : 1940年、ケープタウン生まれ。16歳のとき写真家を志すが断念。ケープタウン大学で文学と数学の学位を取得して渡英し、コンピュータ会社で働きながら詩人をめざす。65年に奨学金を得てテキサス大学オースティン校へ、サミュエル・ベケットの文体研究で博士号取得。68年からニューヨーク州立大学で教壇に立つが、永住ビザがおりず、71年に南アフリカに帰国。以後ケープタウン大学を拠点に米国の大学でも教えながら執筆。初の小説『ダスクランズ』を皮切りに、南アフリカや、ヨーロッパと植民地の歴史を遡及し、意表をつく、寓意性に富んだ作品を発表して南アのCNA賞、フランスのフェミナ賞ほか、世界的な文学賞を多数受賞。83年に『マイケル・K』、99年に『恥辱』で英国のブッカー賞を史上初のダブル受賞。2003年にノーベル文学賞受賞。14年から「南の文学」を提唱して、アルゼンチンを拠点に南部アフリカ、オーストラリア、ラテンアメリカ諸国をつなく新たな文学活動を展開する

くぼたのぞみ : 1950年、北海道生まれ。翻訳家・詩人。著書に、『J・M・クッツェーと真実』(読売文学賞)、『山羊と水葬』、『鏡のなかのボードレール』、『記憶のゆきを踏んで』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • fwhd8325

    クッツェーの作品を読むきっかけは、くぼたのぞみさんの翻訳以外にありません。外国のノーベル文学賞受賞作家の作品と言うだけで、少し敬遠気味なのですが、とても読みやすく受け入れやすい作品にしてくれています。敷居の高い作家先生の作品も距離の近いものにしてくれています。物語は軽妙なコメディのような要素と大人の恋愛の両面から楽しめました。

  • NAO

    バルセロナの既婚女性とポーランドのピアニストの愛の物語。ピアニストがダンテ信奉者であることから二人はダンテとベアトリーチェになぞらえられていると考えられる。また、ショパンを弾くポーランドのピアニストをベアトリスがマヨルカ島に誘っていることから、ショパンとジョルジュ・サンドになぞらえられているとも考えられる。だが、二人の関係はそのどちらとも違う。突然熱烈な愛を打ち明けられた裕福な夫人の心の揺れ。ピアニストが何を望んでいるのかが描かれているようで、実は、彼女が彼に何を望んでいたのかが描かれているのだと思った。

  • たま

    72歳のポーランド人ピアニストが演奏旅行で訪れたバルセロナで主催者側のブルジョワ女性ベアトリス50歳?に恋をする。彼女を殆ど知らないのに天使と呼びベアトリーチェを引き合いに出すピアニストに呆然となる実際的なベアトリス。日本近代文学の歪な恋愛小説のあれこれも思い浮かべつつロマンティックラブの知的でユーモラスなパロディとして楽しく読んだ。オクタビオ・パスの愛と魂と肉体についての一節(ピアニストが残した詩編に引用)が彼我の対照の上では重要だろう。訳者くぼたのぞみさんの行き届いた解説も参考になり面白かった。

  • ヘラジカ

    ノーベル賞を授賞している巨匠が、こんなにもシンプルで軽やかなロマンス小説を書くとは驚きだ。事実はどうか分からないが、なんとなく然程時間をかけずに自然に生み出された作品という印象がある。それでもこの古典的な恋愛小説は、その視点と心理描写に措いて、間違いなく新しさをも感じさせる清冽な空気が流れている。小品ながら流石はクッツェー、読み応えがあった。イエス三部作の最終巻も楽しみだ。

  • かふ

    ダンテ『神曲』を逆の立場から(ベアトリーチェの視点から )描いたメタフィクション的な作品。「ポーランドの人」とはショパン弾きのピアニストでポーランドでは有名なのだが、スペインではそれほど知名度がない。演奏旅行に招いたのがベアトリス(ベアトリーチェのスペイン読み)でポーランドの男が一目惚れしてしまう。それは老いらくの愛だったのか、単に肉体を求めてだったのか彼女を悩ませることになる。それは彼女も妄想していたのだ。ストーリーはダンテ『神曲』の道を辿りながら、現代風に喜劇的に描いていて、面白い。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items