Amber Gray

90年代のグラインドコアを代表するバンドであったディスコーダンス･アクシス。HGファクト経由のリリースと3度の来日公演、メインマンであるジョン･チャンの秋葉系ぶりで日本でも高い人気を誇ったが、あえなく解散してからはや数年が経つ。その間ジョンは日本のモータライズドのギタリスト、マツバラと2つの新バンド結成を画策していたのだが、ひとつは先日あまりにもそのままなバンド名とジャパメタを意識した音楽性で一気に話題をさらった速いの大好きであり、もうひとつがこのグリッドリンクだ。

こちらは一切のユーモアやジョークを排除した超強力なグラインドコア。ディスコーダンス･アクシスの流れを汲むが、サウンド自体はどこまでもシャープでソリッド。マツバラの神業とも言える驚異的なギター･リフ･ワークはスレイヤー直系ともいうべき整合感があり、あくまでメタル･マナー。加えてどうやって叩いているのかも不明なほど速過ぎるブラスト･ビートが恐ろしい。全11曲で約12分という長さであるが、その濃密さは間違い無くアルバムのそれだ。

ナパーム･デスの登場で一気に認知度を得たグラインドコアだが、純血正統後継者の頂点だったナザム解散後、王位の座は空位となったままだ。しかしこのグリッドリンクの登場で一気に新時代へと突入する。誰もが否定できない血統とこの音楽。ブランクを補って余りある超傑作の登場!
（メーカー資料より）