グレゴリー・ターディ、1997年インパルスの録音で通算でセカンド、活動の初期作品となる。共演者にトランペットがトム・ハレルやピアノのマルグリュー・ミラー、ベースがレジナルド・ヴィールほかのメンバーががっちりサポートして、ゴリゴリしたハード・バップが楽しめる。2005年あたりから「Steeple Chase Records」に移籍したため唯一のインパルス盤が貴重になった。ちなみに「セレンディピティ (Serendipity)」を直訳すると「掘り出しじょうず」。

CDをかけていきなり、「君もマイケル・ブレッカーかい!」とツッコミを入れてしまいました。音色、フレーズとも、マイケル・ブレッカーによく似ています。ブレッカーがあまり好きではない僕は残念な気がしたものです。しかし、何度も聞いているうち、徐々にはまってきました。「うん! なかなか、いいやないか!」。サウンドは少し冷たい系です。でも、ターディーは、ブリブリ吹いています。何度も聞いて味わえる作品。少し難しめのアルバムかもしれませんが、繰り返し聞いているうちに、テナー・ソロのおもしろさがわかってきます。