ジャーマンというと”HELLOWEEN”系統を想像しがちだけど、個人的にはこういう正統派も大好きだ。これまでと変わりなくヘヴィでパワフルに演奏しているのはよく分かるんだけど、この手のジャンルの場合は「大成功も大失敗もない」という安定した商業が持ち味だと思う。音楽的に近いのはJudas PriestやRAGEあたりになるだろうか。ただ、クォリティはまだRAGEに及ばないのも事実。しかしパワーは絶大で、その他を圧倒する。RAGEと並ぶ、ジャーマン正統派バンドである。

ドイツメタルの雄の１１作目。ロックオペラ調に始まる the ring に続いてスピード感十分の Rheingold これだけでも買う価値あり。全体的に一つのバンドとしてのコンセプトを貫いており、買って損はない。

イントロの後疾走する２曲目がアルバム全体からするとアンバランスでけっこうミスマッチ。がなりたてるようなヴォーカルもださい。しかし３曲目からはグレイヴ・ディガーワールドが炸裂。ミッドテンポのでだしからHMギターのお手本のようなGソロ、ヘヴィなタイトル曲、あまりにHMな８曲目などこれぞジャーマンメタルを体感できる。控えめながら 飛ぶGソロがかっこいいぜ。